政党再編への第一歩として暫定的な政権交代を

自民党総裁選が始まっています。9/5の東京新聞朝刊では、4人の候補者の経済政策をチャート化していますが、同じ政党に属しながらも経済政策で正反対といっていいほどの違いがあります。
 
自民党は昔から包括政党(catch all party)でありまして、色々な立場の人が集まって、政権与党を構成してきました。なんだかんだで長期的に自民党が政権を担当してはいますが、自民党内の立場の異なる人が総裁選を争い、総裁が入れ代わることで、擬似的な政権交代を実現してきたともいえるわけです。これを評価する人もいます。
 
しかし、結果はどうであったにせよ、そのプロセスに有権者は不在でありました。政権交代は、同一政党内の総裁選ではなく、有権者による政権政党の選択、すなわち選挙を通じて行われるべきものです。ところが現在、他方の民主党もこれまた寄り合い所帯でありまして、政党間の対立軸がよくわかりません。大連立構想すら出てくるありさまです。これでは、どこの党に投票すべきかよくわからず、有権者からしてみれば、選択しようにも選択できない、というのが現在の政治状況でありましょう。
 
この状況を変えるためには、政治方針の違いを軸とした政党再編が必要だと思います。おそらく大きな論点は、新自由主義でいくのか、社民主義(他の言い方のほうがいいかな)でいくのか、でしょう。その論点を軸とし、自民、民主のみならず、社民党や他の政党含めた再編を望みます。二大政党制度の是非や、選挙制度についても再考されるべきでありましょう。
 
とはいえ、現段階での早急な再編は難しそうです。そうなると政権は一時的なものであるべきで、近々での政党再編を目指す政権こそ、現段階での選択肢でありましょう。しかし、それは自らの失脚につながるわけで、そんな主張をする人はたぶん誰もいないでしょう。
 
じゃあどうするか。
私の提案は強引な療法です。すなわち、次の衆議院選挙で、自民党から他の政党への、とりあえずの暫定的な政権交代を実現することです。で、その政権をしばらく維持し、自民党が必ずしも与党ではないんだ、ということを内外に示します。
そうすることで、自民党が包括政党であることの根拠を崩します。自民党に属しても政権取れないのであれば、自民党が包括政党である根拠は無くなり、政界再編へのモチベーションが向上することでしょう。政権取った党が包括政党化する可能性があるので、自民党に代わってここで政権取る党は、党を挙げて、新自由主義か社民主議か旗色を明確にするべきです。
結果として政治方針の違いによる政党の再編が起こりやすくなるでしょう。
 
自民党以外の党というと現実的には民主党になるのでしょうが、自民党派閥政治を影で牛耳っていた小沢氏に、こちらが望むような政党再編は託しにくいです。市民運動出身の菅氏に期待します。不倫問題はもう本人も反省したことでしょうし。あ、でも民主党党首選には出ないのか。じゃだめだな。社民党の福島氏を中心にした連立政権というのもありでしょう。北朝鮮への変な期待とか憧憬とかもうないでしょうし。それに必ずしも二大政党制ありきというわけでもありますまい。
 
暫定的に非自民政権を立て、維持し、政党再編を促し、選挙による政権交代を定着化させる。そこに狙いを定めるのであれば、小沢民主党でもいいと思います。
ともかくひとまずは、次の衆議院選挙で非自民への投票を行いませんか。広くお誘い申し上げます。
 
なお、政治混迷のなか、強力なリーダーシップを求めるのは誤りの始まりなので、慎重にいきましょうね。
 
cf.)
全部WILLCOM03で書きました。やはりキーボードは快適です。
 
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sent from WILLCOM 03


 

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