史跡足利学校『論語抄』

史跡足利学校『論語抄』を読みました。
史跡足利学校で100円!で販売されている論語の抄録本です。

須永美知夫編で、松本純美代揮毫です。須永さんの通釈がわかりやすく、理解が進みました。今まで論語は積極的には学んできませんでしたが、名言集として自身を振り返るに結構良かったです。

一言で、生涯を通じて行動する際に心がけるべきことは「恕(思いやり)」であり、「己の欲せざる所、人に施すこと勿れ」とのことでした。覚えておくべし。

今年25冊目。

菅野昭正(編)『九鬼周造随筆集』

菅野昭正(編)『九鬼周造随筆集』を読みました。

前に鷲田清一さんの九鬼周造講義を受けたことがあって、それ以来興味を持っているのです。久々の再読。一部にナショナリスティックなのがありますが、「祇園の枝垂桜」はやっぱりいい文章ですねえ。ベルグソンらとの交流についても興味深い。「偶然と運命」は九鬼哲学への入門になりましょうか。

いまは岩波文庫でだいぶ出版されているんですね。『人間と実存』から読んでみるか。

今年24冊目。
※図書館で借りた本。

岡本裕一朗『いま世界の哲学者が考えていること』

岡本裕一朗『いま世界の哲学者が考えていること』を読みました。

いま哲学で何が論じられているのか、平易に説く本。
私が知らない哲学者がたくさんいて、大いに参考になりました。読者に考えを促すような書き方も非常に良いです。考え考え読み進めることができます。
前々から私がいなくなっても世界は残るような実感があって、それをうまく説明してくれそうなのは新実在論である気がしました。参考文献も充実しているので、読み進めていきたいと思います。

今年23冊目。
※図書館で借りた本。

ザック・エブラヒム+ジェフ・ジャイルズ『テロリストの息子』

ザック・エブラヒム+ジェフ・ジャイルズ『テロリストの息子』を読みました。

タイトルの通り、”テロリスト”の息子が自らの半生を振り返った本です。
父親がテロを起こし、子供の頃からずっといじめられ、継父からの虐待も受け、それでも憎しみを捨てて生きることを選択した半生です。読み終わったのが電車内で、泣きそうになってしまいました。

印象に残った部分を引用。「ライノ・ラリー」というのはアルバイトしているアトラクションのことです。アフメドは継父の名前です。


この頃だ。ある夜、<ライノ・ラリー>の衣装で帰宅し、父とアフメドの主張に反して、僕は世界を信用しようと思う、と母に告げたのは。母が人について醜い言葉を発することは一度もなかったけれど、長年にわたって僕以上に誤った信条にさらされてきた。母の口からそのあと、僕の残りの人生の基盤となるフレーズが出てきた。「人を憎むのはもううんざり」

(P.159)

オススメです。

今年44冊目。
※図書館で借りた本。

ショーペンハウアー『読書について』

ショーペンハウアー『読書について』を読みました。
 

 
読書の種類はいくつかあっていいと思うのです。エンタメとしての読書とか、情報を得るための読書とか。ただ、テクストと格闘するという意味での精読の機会が減っているなあと本書を読んで改めて気づいた次第。自分で考えるということを拒否っている自分がいるのかもしれません。かなり反省。
 
ショーペンハウアーについても、今後読むことにしよう。
 
今年4冊目。
※Kindle Unlimited

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岡本裕一朗『フランス現代思想史 – 構造主義からデリダ以後へ 』

岡本裕一朗『フランス現代思想史 – 構造主義からデリダ以後へ 』を読みました。
 

 
各思想家の解説は極めてわかりやすいです。デリダ以後はあまり論じられていなくて、その点が残念でした。
フランスの思想界において、ソルジェニーツィンの収容所群島のインパクトが大きかったんですね。収容所群島は読まなければならないと思いつつも未だに読めていない本。読まなくては。
 
今年80冊目。
※図書館で借りた本。

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馬渕浩二『貧困の倫理学』

馬渕浩二『貧困の倫理学』を読みました。
 

 
貧困に対する援助を倫理的に肯定する論者の論を取り上げて、批判面も含めて解説する本です。
ヌスバウムは全く知りませんでしたので、ケイパビリティアプローチの解説含め、非常に勉強になりました。
これをテキストに、とことん議論するのも面白いと思います。
オススメです。
 
今年76冊目。

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エラスムス『平和の訴え』

エラスムス『平和の訴え』を読みました。
 

 
キリスト教の立場から、平和の神の口を借りて訴えられる平和論です。
 
「人間が一緒に仲よく暮らすためには、人間という共通の呼び名だけで、その上何がなくとも充分でありましょうに。」(p.24)
 
は至言であります。
 
今年48冊目。
※図書館で借りた本。

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岡田憲治『デモクラシーは、仁義である』

岡田憲治『デモクラシーは、仁義である』を読みました。
 

 
Kindle版を買おうとしたのですが、帯が魅力的でして、新書版を買ったのでした。
 
「デモクラシーのために習慣を変えてみる」というところ、以下の4つが挙げられますが、「言葉」に目を向ける著者の姿勢は前々から変わらず一貫しています。それこそが政治を支えるからなのでしょう。
 
1.純粋合戦をやめる
2.言葉を豊かにするのにかかる費用はケチらない
3.空気ではなく言葉に縛られることにする
4.我々の政治は「よりまし選択」だと諦める
 
「純粋」になってしまうところは私もあるかも。気をつけて生きてみよう。
 
非常に参考になる本なのですが、最後に批判的なことを書きますと、「」を多用する文体なので読みにくい。引用なのか、専門用語なのか、作った話なのか、誰かの発言なのかがはっきりしないので、非常に分かりづらくなっています。あと、批判的なことを書くときにあえて名前を伏せているところ。オープンにして批判すればいいのではないでしょうか。何を守ろうとしているのか、理解に苦しみました。
 
今年41冊目。

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杉山光信『モラリストの政治参加―レイモン・アロンと現代フランス知識人』

杉山光信『モラリストの政治参加―レイモン・アロンと現代フランス知識人』を読みました。
 

 
副題の方が主題です。
レイモン・アロンと、サルトル他の現代フランス知識人との関係が描かれていて、非常に興味深い本であります。
 
今年35冊目。
※図書館で借りた本。

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