PMBOKの“主語”

PMP取得したので、落ち着いてPMBOKを読んでいます。
 
PMBOKを読んで気づいたのは、“主語”です。
PMBOKは“主語”に特徴があります。たとえば以下のような記述。
 
「プロジェクト・マネージャーとプロジェクトマネジメント・チームは、要求される品質と等級のレベルを決定し、実現する責任を負う。」
(日本語版のp.180)
 
PMBOKの大半の記述において、主語は「プロジェクト・マネージャー」と「プロジェクトマネジメント・チーム」なのです。
直接的な記述は無いと思いますが、PMBOKにおいては、プロジェクトをチームで支えるという思想が背後にあると思います。
 
ややをもすると、プロジェクトマネジメントの責任がプロジェクトマネージャ一人に過度に押しかかってしまう傾向があります。私の所属する会社、組織もそうです。
多くの本、色々な経験が示すように、リーダシップは確かに必要です。しかし、プロマネ一人でプロジェクトを支えきれるわけではありません。プロジェクトマネジメント“チーム”がプロジェクトを成功させるんだということをPMBOKは改めて気づかせてくれます。
 
このことはあまり意識されていないと思うんですよね。
 
PMBOKによると効果的なプロジェクトマネジメントに必要な5つの専門領域に、
 
・プロジェクトマネジメント知識体系
・適用分野の知識・標準・規制
・プロジェクト環境の理解
・一般的なマネジメントの知識・スキル
・人間関係のスキル
 
がありますが、これらについても以下のように説明されます。
 
「実際に、1人の個人がプロジェクトに必要なすべての知識とスキルを所有することは現実とはいえない。それにも関わらず、プロジェクトマネジメントを効果的に行うために、プロジェクトマネジメント・チームは全体として、PMBOKガイドの十分な知識をもつとともに、プロジェクトマネジメント知識体系、およびその他の4つの専門領域に精通しておくことが重要である。」
(日本語版のp.12)
 
プロジェクトマネジメントは、プロマネだけの仕事ではないのです。プロジェクトマネジメントはプロジェクトチーム全体で取り組むべき仕事であり、そうしなければプロジェクトの成功はありえないのだと思います。
 
 

 


 

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *