ザック・エブラヒム+ジェフ・ジャイルズ『テロリストの息子』

ザック・エブラヒム+ジェフ・ジャイルズ『テロリストの息子』を読みました。

タイトルの通り、”テロリスト”の息子が自らの半生を振り返った本です。
父親がテロを起こし、子供の頃からずっといじめられ、継父からの虐待も受け、それでも憎しみを捨てて生きることを選択した半生です。読み終わったのが電車内で、泣きそうになってしまいました。

印象に残った部分を引用。「ライノ・ラリー」というのはアルバイトしているアトラクションのことです。アフメドは継父の名前です。


この頃だ。ある夜、<ライノ・ラリー>の衣装で帰宅し、父とアフメドの主張に反して、僕は世界を信用しようと思う、と母に告げたのは。母が人について醜い言葉を発することは一度もなかったけれど、長年にわたって僕以上に誤った信条にさらされてきた。母の口からそのあと、僕の残りの人生の基盤となるフレーズが出てきた。「人を憎むのはもううんざり」

(P.159)

オススメです。

今年44冊目。
※図書館で借りた本。

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