明田川融「沖縄と「平和」憲法についての断章」

明田川融「沖縄と「平和」憲法についての断章」を読みました。
 
『年報 日本現代史 第11号 歴史としての日本国憲法』(2006)現代史料出版所収の論文です。
 
「日本国憲法の「日本」に沖縄は入っているか。」
 
という挑発的な一文から始まり、
 
・マッカーサーの「沖縄要塞化構想」があった上で憲法の平和主義規定が創設されたこと
・日本を反共の防波堤とするため、沖縄を基地として米国に自発的に提供したこと(「天皇メッセージ」)
・吉田麾下の外務省及び有識者らの非武装構想において、沖縄が構想から外されていたこと
・政治指導者らは、沖縄に関する日本の主権・施政権を主張しながらも、基地権を分離し、沖縄において米国の軍事的必要を満たしてきたということ
 
と、主に対日占領期における沖縄の状況が明らかにされています。
 
沖縄を考える際に非常に参考になる論文ですので、拙いながらもここで紹介させていただきました。


 

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