ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』

ユヴァル・ノア・ハラリ『ホモ・デウス テクノロジーとサピエンスの未来』を読みました。

サピエンス全史』の続編です。サピエンスが辿ってきた歴史を踏まえての未来編です。AIとバイオテクノロジーの進展が何をもたらすのかが具体的に語られます。しかしそれは「予言ではなく可能性として捉えるべき」であり、「こうした可能性の中に気に入らないものがあるなら、その可能性を実現させないように、ぜひ従来とは違う形で考えて行動してほしい」と述べられているように、行動を促す本です。
(すいません、Kindle版のためページがわからず・・・91%のところの文の引用となります)

後半の方はなかなか難しく、この本で色々考えるというのも無論大事なのですが、現在について考察する続編の『21 Lessons』を読み進めることにしたのでした。

今年24,25冊目。

ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』

ユヴァル・ノア・ハラリ『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』を読みました。

コロナ危機の中、NHKのETV特集でインタビュー番組などもあって、最近ますます注目されている著者だと思います。著書を読んだことがなかったので手にとってみました。

結構な大著です。訳者あとがきが見事に要約しているので、先に訳者のあとがきを読んでから本文にあたったほうがいいかもしれません。サピエンスの歴史を認知革命→農業革命→科学革命として描き出します。膨大な研究結果を平易な文章にしていて、例なども豊富で極めて読みやすいです。国民国家とか出てこないなあと思いましたが、3つの革命の流れで語る際にはあまり重視されなかったということでしょうか。

単なる歴史書ではなく、サピエンスが今後どうなるのかについても最後で考察を巡らせています。ちょうど「PSYCHO-PASS サイコパス」というアニメを見ているさなかでもあり、サイコパスの情景を思い浮かべながら読んで考えたりしました。

大変良い本だと思います。もっと早く読めばよかったか。おすすめ。

今年22,23冊目。