小松美羽『世界のなかで自分の役割を見つけること―最高のアートを描くための仕事の流儀』

小松美羽『世界のなかで自分の役割を見つけること―最高のアートを描くための仕事の流儀』を読みました。

私の本は著者サイン入りです。自慢自慢。

小松美羽の来歴が自らの言葉で語られます。
本気で世界を目指している人の言葉は強く響きます。
特にはじめのほう、かなりスピリチュアルな記述がありますが、見えないものを見て表現するのがアーチストということなのでしょう。


あなたは、何に祈るだろうか?
あなたは、ずっと、何をするだろうか?
あなたの魂はその答えを知っているから、あなたにもどうか思い出してほしい。
(P.111)

広くオススメ。

今年60冊目。

和多利恵津子+和多利浩一『夢みる美術館計画 ワタリウム美術館の仕事術』

和多利恵津子+和多利浩一『夢みる美術館計画 ワタリウム美術館の仕事術』を読みました。

先日メンバーシップART PASSに入ったこともあり、より良く知ろうと思って手にとった次第。ワタリウム美術館の創設と、以降の主要な展示について記されています。ナム・ジュン・パイクとかなり近かったんですね。キース・ヘリングの招聘もかなり早い段階だったんですね。いろいろと知ることが多く、参考になりました。

今年59冊目。
※図書館で借りた本。

ジェームズ・モーガン『マティスを追いかけて』

ジェームズ・モーガン『マティスを追いかけて』を読みました。

夫婦でマティスの足跡を追い、自らを見つめ直すお話。
小説ではなく、実際の行動です。

マティスの足跡を追いかける中で、伝記的な事柄も説明されており、学ぶところが大きかった次第。特にピカソとのライバルみたいな関係は興味深かった。ピカソがマティスを訪れて、また来るわーといってもう来ない。はじめの訪問でマティスの部屋の絵とか学び取ってしまったからです。そんな話がいろいろとありました。

また作者がマティスに縁あるところを訪れつつ、絵を書いていく、その中で、マティスの見たもの、見た光を感じ取っていくような場面なんかも、非常に印象的でありました。マティスの見たものを見て絵を書くという、模写的なことを行う中でいろいろと気づいていくわけです。

生活が厳しくなりながらも結構な贅沢をするそのなんというか気前の良さは私には絶対に無理だなあと思いながらも、年をとってからのこのような行動というのは、先々行きていく上で非常に重要なことであり、私もなんかやってみたいなあと思った次第。早めに計画していくかな。

今年58冊目。
※図書館で借りた本。

中原中也ほか『教科書で読む名作 一つのメルヘンほか 詩』

中原中也ほか『教科書で読む名作 一つのメルヘンほか 詩』を読みました。

これは素敵な詩集です!

教科書に掲載されているいろいろな詩がまとまっている文庫本。
知らない誌もいくつもありました。最近から教科書に載るようになった詩も載っています。あと詩人って推理小説の翻訳を手がけている人も多いんですね、知りませんでした。

図書館で借りたのですが、この本は手元においておきたいなあ。買おうかな。
オススメです。

今年57冊目。
※図書館で借りた本。

中沢康彦『星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則』

中沢康彦『星野リゾートの教科書 サービスと利益 両立の法則』を読みました。

いろいろな経営学の書籍から学び、実践する姿に感銘。
自分ができていないことに、本当に反省・・・。何冊か読んだ本はあったのですが、実践できてないなあ。経営学は実践してなんぼですからねえ、反省。

オススメです。

さっそく星野リゾートの旅館に泊まろうと調べたのですが・・・。
高くて無理っす(涙)
私のような生活レベルの人には無理でした。一生泊まれない気がします。
なんで支持されているのか、気になりました。そんだけ裕福な人が増えているのかなあ。

今年56冊目。
※図書館で借りた本。

岩崎ちひろ『戦火のなかの子どもたち』

岩崎ちひろ『戦火のなかの子どもたち』を読みました。

女性画家10の叫び』に紹介されていて、手にとった次第。

ベトナムと東京の戦火の中のこどもたち。
最後のところで、こどもたちは、わたしのちいさな、こころのおともだちと表現されます。
表紙絵だけでも見ごたえがある。
やっぱ戦争は絶対悪だな、絶対悪。

岩崎ちひろの絵本は初めて。
この本は他のとトーンが違うらしい。他のも読んでみよう。

今年55冊目。
※図書館で借りた本。

牧野知弘『業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊 』

牧野知弘『業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊 』を読みました。

都心が上がって郊外が下がる構図など、今の不動産状況を学ぶことができます。
日本で建物の価値がなくなってしまうというのは疑問でして、手を加えながら長く住み続けるべきというのは納得です。実家に建て替え話があったのですが、リフォームを訴えたことを思い出します(何回かリフォームして長く住んでもらっております)。

しかし、周囲に不動産投資に手を出している人がそこそこいるんですよねー。
危ないと思うけどなあ。
不動産にだけは手を出さないようにしています。

今年54冊目。
※図書館で借りた本。

津上みゆき「“View”という視点」

津上みゆき「“View”という視点」を観に行ってきました。
ハシモトアートオフィス企画でgallery21yo-jにて開催されています。

自由が丘駅を降りて、そこそこ歩いたところにあるギャラリー。住宅街の一角にありました。

IMG_0705

ほとんど人がおらず、メインの4品をじっくりと観る。対象が溶け込んでいるような絵の印象がありますが、今回のメインの作品は対象が結構残っている感じでした。絵の中に入っていくことを誘われているような、そんな作品でした。

前室に小品も並べてあって、貴重だったのは朝日新聞掲載の絵の原画があったということ。ファイルに収められていて、じっくりと拝見しました。来年の3月まで続くらしい。長丁場ですな。メインの大作は手が届かない金額なので、小品を検討しましたが、ギャラリー入り口の看板にもなっている上記の作品は良かったのですが、ちと大きめでちと(かなり、か)お高かったので諦めました・・・。

そのうちに人が集まってきました。初日で、アーティストトーク「津上みゆきの絵画“View”について」津上みゆき×中井康之(国立国際美術館 副館長) があったためです。なんでもそうですが、作家にとらわれるのもおかしいので、作家のトークとかはあんまし聞かないのですが、せっかく開催されるわけですし、参考までに聞いてみました。非常に興味深かった。

ひとつあったのは、津上さんが作品を抽象画として捉えられるのを嫌がっているということ。そもそも絵は抽象的でしょう、といった指摘が観客からあったのですが、それに対してはややムキになる感じで、これらの絵は実際の風景があり、具象だと言っていたのが印象深かった。抽象って言うとポロックみたいな感じになってしまうからでしょうか。米国に行ったときに抽象画を見て、これは違うなあと思ったとか言っていました。どこまでが具象でどこからが抽象か、というのも微妙で、絵はなんというか抽象云々よか昇華する、しているものだって言ったほうがいいのではないかと思いました。

あと、作品をLandscapeではなく、Viewとしているとのこと。風景そのまま、ではないわけです。この整理も参考になりました。

今後は国内外の展示が続くようです。さらなるご活躍を期待いたします。

トーク後も作品群をじっくりと観ました。軽食と飲み物が出されるレセプションが続いたのですが、そういうの好きではないので、そそくさと退散しました。

良い展示会です。オススメいたします。

山内宏泰『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』

山内宏泰『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』を読みました。

国立西洋美術館の常設展を巡り西洋絵画史を語る本。
対話形式になっています。実際に美術館を巡る感じを出したかったのでしょう、絵の写真に女性が写り込んでいます・・・うーん、不要。せっかくの絵画が台無しになっています。もったいないなあ。

あと、図書館で借りた本なのですが、どなたかによる修正が鉛筆で入っていました。記述に誤りがあるようです。ルイ・ナポレオンをナポレオン・ボナパルトとは普通言いませんわなあ。そら修正したくもなるというものです。内容があまり信用出来ないので、オススメしない本になります。

今年53冊目。
※図書館で借りた本。