荒井信一『ゲルニカ物語―ピカソと現代史』

荒井信一『ゲルニカ物語―ピカソと現代史』を読みました。

パナソニック汐留ミュージアムで開催されていたピカソ展を観たこともあって手にとった一冊。
ゲルニカをめぐる現代史です。

今年22冊目。
※図書館で借りた本

窪島誠一郎『「無言館」にいらっしゃい』

窪島誠一郎『「無言館」にいらっしゃい』を読みました。

NHK 日曜美術館「無言館の扉 語り続ける戦没画学生」を観て、手にとった本。

名著。
カラーで戦没画学生の絵画がいくつか紹介されていたのも非常に良かった。
戦争と平和について考えさせられます。
「命」と「生命」の違い。絵に込められた「生命」について。

・・・ただ、タイトルどうにかならなかったんですかねえ。せめて「戦没画学生」みたいのを入れておかないと、なんの本なのか、さっぱりわからないのではないかと思います。

今年95冊目。
※図書館で借りた本

中野京子『美貌のひと 歴史に名を刻んだ顔』

中野京子『美貌のひと 歴史に名を刻んだ顔』を読みました。

顔の絵から、それにまつわるいろいろなドラマが語られます。
非常に興味深い。ユトリロの母親も画家(ヴァラドン)だったのか。

今年19冊目。
※図書館で借りた本。

青い日記帳『いちばんやさしい美術鑑賞』

青い日記帳『いちばんやさしい美術鑑賞』を読みました。

ブロガーによる美術鑑賞の本です。

自分の言葉で語っているのがすごく伝わってきます。ちゃんといろいろと勉強して理解して鑑賞して書いているって感じでした。いいなー、こういうレベルになりたいものです。修行を積もう・・・。

今年5冊目。
※図書館で借りた本。

島田紀夫『セーヌで生まれた印象派の名画』

島田紀夫『セーヌで生まれた印象派の名画』を読みました。

セーヌ川を上流から下流に下っていき、印象派のが形によって描かれた絵画を解説していきます。カラーで絵画も豊富に紹介されていて、理解が深まります。様々な画家が同じ風景を描いていたりしてその違いを見るのが興味深かったです。

今年3冊目。
※図書館で借りた本。

中村麗『これだけは知っておきたい「名画の常識」』

中村麗『これだけは知っておきたい「名画の常識」』を読みました。

寓意(アレゴリー)、すなわち何らかの記号で間接的に意味を表すというのが絵の中にはあったり、登場人物を表す印があったりするのですが、それらのいくつかを紹介し解説している本。

ティツィアーノのウルビーノのビーナスは有名で美術検定で必ず覚えなければならない絵の一つですが、ビーナスであることを示す印がいくつも仕込まえていたのでした。学びが多かったです。

今年76冊目。
※図書館で借りた本。

高階秀爾『ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」はなぜ傑作か?: 聖書の物語と美術』

高階秀爾『ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」はなぜ傑作か?: 聖書の物語と美術』を読みました。

キャッチーなタイトルになっていますが、サブタイトルのほうが本書の特徴を表しています。聖書の物語ごとにいろいろな画家の絵が取り上げられていて解説されています。それぞれの画家がどう描いたかをじっくり読んでいくのが非常に面白い。

あと、サロメの変容も興味深かった。聖書だと母親にそそのかされる少女なのですが、それが男性を誘惑する女性像に変わっていきます。

今年75冊目。
※図書館で借りた本。

早坂優子『鑑賞のための西洋美術史入門』

早坂優子『鑑賞のための西洋美術史入門』を読みました。

オススメ!です。

絵が豊富で詳しく説明されており、非常に勉強になりました。
ロココのところのポンパドゥール夫人の説明などが充実しているように、背景説明もしっかりとしていると思います。

また何がいいって、Kindle版がある点です。美術史の本ってあまりKindle版がないのです。美術館に行って、取り上げられている画家のことを調べたいなあと思うことがあるのですが、美術史の本をしょっちゅう持ち歩いているわけではなく、いつも難儀していたのです。Kindle版のこの本があればそういうときにサクッと調べられていい感じです。

やや批判的なことを書くと、イラストが入っていて、ややノイジーな記述になっているきらいはあります。あと、前半〜中盤が充実している一方で、後半からが手薄な印象。エコール・ド・パリの画家たちの解説とか、えーそれだけかー、という感じはありました。とはいえ激しくオススメ。

今年72冊目。