2008/7に観たドキュメンタリー。51編。
ラフに雑感を記しています。
敬称略。
■NHK ETV特集
○NHK ETVワイド ともに生きる「子ども虐待」(2008/6/28放送)
⇒虐待(abuse)を受けた人、虐待をした人が語り合う番組。あまり見えてこなかったのが、虐待する母親の夫、すなわち父親の姿です。父親の姿を追うドキュメンタリーがあってもいいと思います。あ、いい案だな。番組にメッセージを送っておこう。
○NHK ETV特集「ここが私のふるさと ~福岡・中国残留孤児 新たな出発~」(2008/6/29放送)
⇒福岡の中国残留孤児たち。言葉の問題もあり、普段は家から一歩も出ない人もいます。毎朝の太極拳でつながる孤児たちと日本人。「博多どんたく」に参加したところでドキュメンタリーは終わりますが、今後彼ら彼女らがよりいっそう社会に受け入れられていければよいと思います。
○NHK ETV特集「地域医療再生 “地域力”を結集せよ ~東金・丹波~」(2008/7/6放送)
⇒千葉県東金市、兵庫県丹波市の地域医療への取り組みを描く。地域が病院を支えています。このような取り組みも必要でしょう。しかし、研修医制度は元に戻すべきですな。また、我々一人ひとりが病院を使うということにもっと意識的であるべきことに気づかされます。本当の重病人、急病人のために病院は空けておくべきです。
○NHK ETV特集「東と西のはざまで書く~ノーベル賞作家オルハン・パムク 思索の旅」(2008/7/13放送)
⇒オルハン・パムクの存在を本編ではじめて知りました。さっそく『雪』を購入。こんど読んでみよう。
○NHK ETV特集「マキノ雅弘 ある活動屋の生涯」(2008/7/20放送)
⇒映画監督「マキノ雅弘」の存在を本編ではじめて知りました(またかい)。こんど観てみよう。
■NHKスペシャル
○NHKスペシャル「マネーの暴走が止まらない ~サブプライムから原油へ~」(2008/6/23放送)
⇒サブプライムローンの問題。米国で住宅の取得を煽っていたのはブッシュ大統領でした。それが映像とともに明らかになります。これぞドキュメンタリーの真髄ですな。過去の映像流されては言い訳は許されますまい。また、グリーンスパンへの批判的な言及もありました。こういうことが起こりうると知りえながらも、彼は何もしなかったのです。サブプライムから原油へと投機マネーが流れ込む仕組みが映像とともに説明されていきます。
○NHKスペシャル「何を削り 何を残すのか ~大阪 “橋下改革”の舞台裏~」(2008/6/30放送)
⇒あー、橋下さんにはコスト意識ないですねえ。事業の見直しを検討する会議で市販の飲料が出されるんですよ。一般の企業ではありえないと思うんですが。少なくとも私が勤める会社で、社内の打ち合わせで、お偉いさんに缶飲料が出されるなんてことはあり得ません。そら公用車使ってジム行って、「府民のみなさんに判断してもらいたい」なんて発言になりますわいな。で、事業の優先順位付けするのはいいとして、足りない分を府債発行するのがよくわからない。利子付いちゃいますから、増税するのが正しいと思います(累進課税で)。
○NHKスペシャル「極秘交渉 シェルパたちの180日を追う」(2008/7/7放送)
⇒“シェルパ”の存在をはじめて知りました。サミット本番に向けて、各国首脳の代理として事前交渉にあたる人です。シェルパの活動を追ったドキュメント。
○NHKスペシャル「沸騰都市 第3回 ダッカ “奇跡”を呼ぶ融資」(2008/6/22放送)
⇒バングラディッシュのダッカ。NGO BRACの取り組みや、無担保で少額を融資するマイクロクレジットを紹介しています。繊維産業が隆盛しています。明るいところしか描いていないきらいはありますが、しかし人々の顔は輝いている。成長期にある人々の姿がここにあります。
○NHKスペシャル「沸騰都市 第4回 イスタンブール 激突 ヨーロッパかイスラムか」(2008/6/29放送)
⇒トルコ イスタンブール。ケマル・アタチュルクの政教分離を維持しとうとする人々と、エルドアン首相をはじめとするイスラム派との対立。ヨーロッパとアジアをつなげる象徴であるボスフォラス海峡のトンネル建設を背景に、両者の対立を映し出していきます。
なお、沸騰都市シリーズ後半は来年1月からスタートするようです。
○NHKスペシャル「CO2は減らせるか ~巨大都市 東京の苦闘~」(2008/7/6放送)
⇒東京のCO2削減への取り組み。
○NHKスペシャル「ガラパゴス大異変 ~生きものの楽園は守れるか~」(2008/6/2放送)
⇒自然破壊の進むガラパゴス。
○NHKスペシャル「橋は大丈夫か ~しのびよる劣化~」(2008/6/9放送)
⇒各地にある橋の危険性を伝えます。首都高速を支える橋にも設計上の欠点や作業のずさんさがあり、老朽化が進み、危険な箇所があります。これは知りませんでした。補修が行われていますが、新規建設事業と比べて予算が付きにくいのです。国の補助制度に問題があります。新規事業の自治体負担が約3割ですみますが、維持管理の予算は自治体が全額負担だからです。自治体財政が逼迫する中、どこに予算をつぎ込むか判断が求められています。
○NHKスペシャル「激流中国病人大行列 ~13億人の医療~」(2008/6/15放送)
⇒中国の医療問題を追う。人々は病院に2日がかりで並んで診察券を購入します。診察券を手に入れたところで、治療を受けるのにはお金が必要です。親戚回って借金してやっと子供の目の治療をする地方の父母が描かれます。また、保険制度が未整備で、救急車で運び込まれた患者に付き添った家族は、救急車代や診療費の支払いに追われます。その一方で、病院は富裕層向けの改築を進めます。明らかに存在する格差。社会保障制度の確立が急務です。さもなければ中国共産党は求心力を失うでしょう。
○NHKスペシャル「激流中国 告発せよ 摘発せよ ~環境破壊との闘い~」(2008/7/13放送)
⇒環境破壊を巡って、中国内の対立が生々しく描き出されます。汚染反対の住民デモも起きています。それを受けて中国政府も取締りを厳しくしてきていますが、なかなか進みません。政府の命を受け、違反企業を告発し摘発する人たちを現場から描きます。
○NHKスペシャル「借金地獄から救いだせ ~自治体 VS 闇金融~」(2008/7/14放送)
⇒貸金業法改正によって「グレーゾーン金利」が撤廃され、貸付の上限金利が引き下げられることになりました。その影響を受けて消費者金融業者が激減しましたが、結果として違法な闇金融が生まれています。連絡先を携帯電話とし、追求から逃れようとする闇金融業者たち。自治体は専門部署を設けたり、いろいろな部署で相談窓口を紹介するなどして、闇金融対策を進めています。
○NHKスペシャル「インドの衝撃 第1回 “貧困層”を狙え」(2008/7/20放送)
⇒インドで広まる貧困層を狙ったビジネスを描く。石鹸を売り込もうとする企業、ヨーロッパのユニリーバはまずインド貧困地域において、石鹸を使うよう教育を行います。生活を変えてもらいつつ、商品を売り込んでいく戦略です。地方の女性を販売員として教育していく取り組みなども非常に興味深い。
○NHKスペシャル「インドの衝撃 第2回 上陸 インド流ビジネス ~日本を狙う“製薬大国”~」(2008/7/21放送)
⇒日本ユニバーサル薬品、共和薬品が相次いでインド企業に買収されました。インドは製薬産業(特にジェネリック医薬品)が急成長しており、日本市場へも進出して来ています。
○NHKスペシャル「あなたの笑顔を覚えていたい」(2007/10/29放送)
⇒交通事故による高次脳機能障害で、ものを覚えていることができない母親とその家族を描く。
○NHKスペシャル「低炭素社会に踏み出せるか~問われる日本の進路~」(2008/6/1放送)
⇒二酸化炭素の排出を抑える「低炭素社会」への取り組みはヨーロッパが先導しています。その取り組みを紹介し、じゃ日本はどうするんだってところを追求したドキュメンタリー。
■フジTV ザ・ノンフィクション
○フジTV ザ・ノンフィクション「400回突破記念傑作選集(1)“汗と涙のダンボール人生”」(2008/7/6放送)
⇒ダンボール回収を生業とする二人の男女。その生活と死を描く。
○フジTV ザ・ノンフィクション「400回突破記念特選集(2)“わたし象使いになります”」(2008/7/13放送)
⇒象使いを目指しタイに渡った日本人女性の話。うーん微妙。
○フジTV ザ・ノンフィクション「400回突破記念特選集(3)“ピュアにダンス・僕たちのステ―ジ”」(2008/7/20放送)
⇒ダウン症の子供たちのエンターテイメントスクール「ラブジャンクス」を描く。
■NHK ドキュメント にっぽんの現場
○NHK ドキュメント にっぽんの現場「ブランコ師 大空を駆ける ~東京・窓ふき職人物語~」(2008/7/12放送)
⇒ビルの窓拭き職人=ブランコ師。ブランコ師の集団に若者が入ってきました。その彼の成長を描く。
○NHK ドキュメント にっぽんの現場「ミックスルーツ 誇りを胸にHipHop」(2008/7/19放送)
⇒混血の若者たちを中心に開催されたHipHopイベントを描く。
○NHK ドキュメント にっぽんの現場「くり返すな 医療事故 ~京大病院 医師たちの闘い~」(2008/7/26放送)
⇒京都大学医学部附属病院には「医療安全管理室」という組織があって、他大学から招聘された長尾能雅医師を中心に活動しています。肺移植手術を通じ、安全への取り組み、医師間のチームワークを作っていこうとする取り組みを描きます。
■NHK きらっといきる
○NHK きらっといきる「僕は僕のスタイルで踊る~下肢障害・大前光市さん~」(2008/7/4放送)
⇒片足を失ったダンサー、大前さんを描く。
○NHK きらっといきる「もう一度 社会へ~聴覚障害・草野陽幸さん悦子さん夫妻~ 」(2008/7/11放送)
⇒聴覚障害の夫婦の社会復帰を描く。子供(耳が聞こえる)が手話で一生懸命両親に伝えようとする姿がいじらしい。
○NHK きらっといきる「電車の“顔”を描きたい!~自閉症・本岡秀則さん~」(2008/7/18放送)
⇒電車の正面の“顔”をずらっと並べた絵を描く本岡秀則さんの生活を描く。
■NNNドキュメント
○NNNドキュメント「基地の町に生きて 米軍再編とイワクニの選択」(2008/6/15放送)
⇒基地の空母艦載機移転、滑走路の沖合への移設にゆれる岩国を描く。しかし国の報復は露骨過ぎます。新庁舎への補助金凍結ですよ。こんな強権発動許されますか。そんな小泉首相を国民は支持したんですからねえ。うーん。なお、沖合に滑走路を移設しても土地は返還されず、基地は実質的に規模拡張しています。
○NNNドキュメント「笑って死ねる病院」(2008/6/29放送)
⇒金沢の城北病院。友の会が経営を支えているなど、一風変わった病院です。この病院は患者の願いをできるだけ叶えようとします。夜勤明けなのに患者の床屋行きに付き合う看護師さん、偉いなあ。しかしこの病院も、診療報酬が削られているなか、経営が厳しくなっているようです。
○NNNドキュメント「犯人にされた男 検証 富山えん罪事件」(2008/7/6放送)
⇒富山県警による自白の強要と物証のでっちあげ。ひどい話です。TVの追求から逃げる当時の取調官や、この人が犯人だと言った被害者の責任も免れません。富山県警は誰の処分もしませんでした。このような事件はまた起きるでしょうね。決して富山には住まないようにしよう。
○NNNドキュメント「サクランボ ウォーズ 脅かされるブランド」(2008/7/13放送)
⇒オーストラリアで生産される日本ブランドのサクランボ。揺れる山形とオーストラリアを描く。
○NNNドキュメント「血をこえて… “わが子”になった君へ」(2008/7/20放送)
⇒子供に恵まれない夫婦と、実親に育てられない子供。両者が里親制度で出会います。里親と引き取られた子供と、育児施設の先生と、そして実親と。それぞれの関係性を描きます。
○NNNドキュメント「ト ク メ ン 105歳の刑務所ボランティア」(2008/7/27放送)
⇒最高齢の篤志面接委員=トクメンである姫路少年刑務所の黒田久子さん(105歳)を描く。仮釈放前の受刑者に今後の心構えを説くのが役割。ボランティアでやっているんですね。
■テレビ朝日 生きる×2
○テレビ朝日 生きる×2「青春実感アスリート人生」(2008/7/13放送)
⇒85才でマスターズ陸上に取り組む田中重治さんを描く。数々の世界記録を生んでいるすごい人。部屋はメダルだらけ。こんな人いたのか。
○テレビ朝日 生きる×2「里山~緑の狩人たち~」(2008/7/20放送)
⇒イノシシ猟を行う里山の狩人を追う。森林の伐採が進み、イノシシの数も減っています。蜂の幼虫は子供のころに私も食べたなあ。懐かしい。
○テレビ朝日 生きる×2「キヨおばぁのクンチ味噌づくり」(2008/7/27放送)
⇒沖縄において味噌作りに励む老夫婦を描く。
■テレビ朝日 テレメンタリー
○テレビ朝日 テレメンタリー「蜘蛛の糸~どん底を見た倒産社長の自殺防止策~」 (2008/6/30放送)
⇒秋田県で倒産社長の自殺防止に取り組むNPO「蜘蛛の糸」を描く。
○テレビ朝日 テレメンタリー「空からのSOS~大気異変・鳥越最前線リポート~」 (2008/7/7放送)
⇒黄砂に関する鳥越俊太郎のレポート。黄砂は急速に広がっています。
○テレビ朝日 テレメンタリー「証拠と記憶~スナックママの“消えた”年金~」 (2008/7/14放送)
⇒年金記録が消えたスナックママ。年金記録を取り戻そうとする取り組みを追います。選挙での安部前首相の発言が繰り返し映し出されます。結局選挙目当てでいいことを言うだけで、現実が伴いません。このママの年金記録も認められずに終わりました。
○テレビ朝日 テレメンタリー「「熱狂の日」がやってきた」 (2008/7/21放送)
⇒音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ 金沢」を描く。
○テレビ朝日 テレメンタリー「パーちゃんと見つけた宝もの~大島渚 小山明子の絆~」 (2008/7/28放送)
⇒大島渚の介護生活。支える配偶者の小山明子。老夫婦の愛を描く。
■NHK ドキュメント挑戦
○NHK ドキュメント挑戦「「こぶしに心込めて」 ~秋田県 秋田市~」(2008/7/15放送)
⇒秋田に住み込んで民謡の修行を積む浅野婦美子さんを描く。プロになるためには全国大会のタイトルがないとならないらしい。こぶしをうまく歌えないため、まだまだ道は長そうですが、がんばってほしいところ。
○NHK ドキュメント挑戦「「23歳 桃農家めざす夏」~岡山県 赤磐市~」(2008/7/22放送)
⇒旅行の添乗員をやめて桃作りに挑戦する友實泰子さんを描く。
■TBS ドキュメント・ナウ
○TBS ドキュメント・ナウ「物価高 店主最後の切り札」 (2008/7/1放送)
⇒それぞれのお店がどのように物価高に取り組んでいるかを追ったドキュメンタリー。人件費の削減に取り組んでいるお店が多いようです。
○TBS ドキュメント・ナウ「襲撃 不気味な影を追う」 (2008/7/8放送)
⇒襲われる路上生活者。不安の日々を描く。
○TBS ドキュメント・ナウ「ケチケチ生活 苦学生の夢」 (2008/7/15放送)
⇒大学院に通っていたり、会社辞めて資格取るために勉強していたりする苦学生の実像に迫ります。
○TBS ドキュメント・ナウ「あきれる教員汚職を直撃」 (2008/7/22放送)
⇒大分の教員汚職事件。現場を直撃します。忘れてはいけないのは「おおいた市民オンブズマン」の行動。マスコミで騒がれる10年も前から問題を認識し、最近も県の教育委員会に調査を申し入れてしていたのでした。県教委からは事実確認できないという回答・・・。こういう市民の行動を無にしている県の姿勢がそもそも問題なのです。
○TBS ドキュメント・ナウ「原宿 安売りブーム 背後は」 (2008/7/29放送)
⇒原宿は竹下通りを席巻している安売りのお店と、渋谷109のお店とを対比させつつ描きます。安売り店の店長いわく、原宿の街もだいぶ変わったとのこと。ブランドのアンテナショップが多く並ぶ原宿というのも確かにつまらないですねえ。
■NHK みんな生きている
○NHK みんな生きている「せーの!でドン」(2008/7/9放送)
⇒和太鼓に打ち込む男の子を描く。