重松清+野中柊+石田衣良+大崎善生+盛田隆二+津村記久子『そういうものだろ、仕事っていうのは』

 重松清+野中柊+石田衣良+大崎善生+盛田隆二+津村記久子『そういうものだろ、仕事っていうのは』を読みました。
 
 
 
 色々な小説家による仕事に関する短篇集です。
 ビジネスパーソンにオススメ。
 
 今年24冊目。

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イプセン『人形の家』

 イプセン『人形の家』を読みました。
 
 
 
 図書館でふと手に取った本であり、昨日読んだのも、たまたまです。
 しかしながら、昨今の政治家たちの呆れ果てる発言を振り返ると、それらに対する抵抗的な読書になったのではないかと考えています。
 
 ヘルメル おまえは何よりもまず、妻であり、母であるのだぞ。
 ノラ わたしいまはもうそうは思いません。わたしは信じます、-私は何よりもまず人間です、あなたと同じ人間です。
 
 というか、女性よ今こそ立ち上がれ。
 
 今年22冊目。
 ※図書館で借りた本。読んだのは岩波文庫版で引用も岩波文庫P.150より。

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夏目漱石『こころ』

 夏目漱石『こころ』を読みました。
 
 
 
 読んだあとに、姜尚中『夏目漱石『こころ』 2013年4月 (100分 de 名著)』も読みました。ちなみにKindle版です。NHKテレビテキストはKindle化されているんですね。やるな。残念ながらアンダーライン引いたりは出来ませんでしたが。Kindleのフォーマットに完全準拠していないのかなあ。
 
 
 
 姜尚中の読みは非常に参考になります。
 彼は、夏目漱石が「こころ」という、死に満ちた小説を書くことで伝えたかったのは、
 
 「「生」を称揚することにこそ目的があったのではないか」(P.101 Kindle版)
 
 と解釈します。
 なるほどそのとおりだとは思うのですが、主要登場人物の「先生」は乃木希典の「殉死」をきっかけに死を考えます。もし漱石が生を称揚するのであれば、漱石には、つまり「先生」には、明確に「殉死」を否定して欲しかった。「殉死」ってロマンチック過ぎて死を誘うのですよ。生を肯定するには「殉死」を否定するべきだと私は考えます。
 
 今年20,21冊目。

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森絵都『いつかパラソルの下で』

 森絵都『いつかパラソルの下で』を読みました。
 
 
 
 さすが森絵都である・・・。なんていい小説なのでしょうか。
 父親の過去探しが肩透かしになる。いわゆる小説的展開を望んでいるとズルっとなるんだけど、そこでの出会いが非常によい。
 
 今年88冊目。

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森絵都『カラフル』

 森絵都『カラフル』を読みました。
 
 
 
 児童文学の扱いのようですが、大人も十分に読めます。
 魂の仮住まいの場所、として自分を見れると、自分とその周りの見え方が違ってくる。生きていると一つの方向に向かっちゃったり、かたくなになったりしてなかなかそうはできないけど。本書を読んで、仮住まいする魂を仮想経験することで、自分を見つめなおすことができればと思うのです。
 
 今年87冊目。

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