森達也『世界はもっと豊かだし、人はもっと優しい』を読みました。
オウムを内部から撮った「A」、続編の「A2」の監督による、他者への憎悪ではなく、他者への想像力を取り戻すためのエッセイ集。
確かに私も身内を殺されれば、加害者を憎悪します。当たり前であります。
「でも今の僕は非当事者だ。非当事者には非当事者の役割がある。だから憎悪の便乗はやめようと提案する。」(p.301-2)
この「非当事者の役割」は、いつも心の隅にとどめておきたいと思います。
タイトルも良いですね。
なお、「A」と「A2」はTSUTAYAで借りることができました。さっそく観ることにしよう。
今年27冊目。