鈴木亘『財政危機と社会保障』を読みました。
一般会計の「社会保障関係費」は、本来保険料でまかなうべき特別会計の社会保険を安くディスカウントするために使われているものであって、本来は不要なものである。低所得者層への配慮を行いつつ、社会保険への安易な公費投入を止めていく。あわせて、年金、医療、介護、保育の各分野に存在する規制を緩くして、株式会社等の参入を促し、コストを下げつつサービスの質も良くしていくべき。
というのが主張であります。少子高齢化が進んでいるデータとともに論じられておりまして、納得のいくものであります。
長期的な議論(保険は賦課方式(現役世代の保険料で年金を賄う方式)をやめて、積立方式にする)は別の本に譲られています。著者のほかの本も読んでみることにしよう。
オススメ。
今年92冊目。