ダニエル・デフォー『ロビンソン・クルーソー』を読みました。
岩波をやめて、集英社文庫版にしてみました。
第一部のみの訳出です。
経済学書を読むと、ロビンソン・クルーソーを例にして説明していることが多いので、一度きちんと読まねばいかんと思った次第です。
冒険譚として非常に面白い。
デフォーは、非ヨーロッパ人=人肉を食らう蛮人、として描き、神の知識を植え付けることで人肉を食わないように修正していこうとします。非ヨーロッパに対する視点は今から見ると時代の制約を免れない感があります。最後の方の、島から脱出する下りを読むと特にそう感じます。
しかし、p.239~240にあるように、スペイン人によるアメリカ原住民の殺害については当時においても非道な虐殺だと見られていたことが記載されています。このような視点が含まれているということも忘れるべきではないでしょう。
今年43冊目。