森達也「A2」を観ました。
「A」の続編。2001年公開。
前作同様、オウム真理教を内部から撮った作品でありますが、荒木浩広報副部長(当時)に密着というわけではなく、オウムと地域住民とのやり取りを中心に描いています。当時のマスコミでは決して報道しなかったであろう、オウムと地域住民との和気あいあいとしたやりとりも描かれています。
オウム信者における麻原への帰依は続いており、事件の存在は認めているけど、真には認めきれていないんじゃないか、というような信者の様子がわかります。森達也が最後で荒木浩に問うように、危険性というのは残っていると思います(荒木も否定していない様子)。
おそらくこのような点が、のちに荒木と上祐とを分つのでしょう。
マスコミの在り方も問われています。
オウムの中に入り込む、森のような報道姿勢は他のマスコミには無かったわけですから。
ニュースの作られ方もわかって非常に興味深い。特に河野義行氏とオウム幹部のやり取り。衝撃的であります(内容は言いません。「A2」見てください)。
「A」ともども、非常にオススメです。