樋口一葉『にごりえ・たけくらべ』を読みました。
先日、新吉原に行って樋口一葉記念館を訪れたのですが、樋口一葉の小説は読んだことなかったなあと気付きまして、さっそく読んでみた次第です。
いわゆる文語なので、非常にとっつきにくいです。しかしながら、リズムが非常に良いことは素人の私なんかでも分かります。「にごりえ」のはじめなんて非常にリズミカルです。時間はかかりますが、注を参考に読み進めていけば知識無くともいけるでしょう。新吉原の子供たちを描いた「たけくらべ」は名作です。子供から大人になるにつれて、住む世界が異なっていると、たとえお互い好いていたとしても決して交わることはありません。そんな時代の物語です。
オススメ。
菅聡子の解説が非常に優れていたので、岩波文庫版を推します(他の版を読んだわけじゃないけど)。
今年21冊目。