白潟敏朗『上司のすごいしかけ』を読みました。
実践の書。社員をやる気にさせるシンプルなしかけが20個ほど紹介されています。
いずれも簡単に継続実行できるので、一読の価値ありです。オススメです。
ただ、この本の前提は間違っていると思います。
社員のモチベーションを上げ、社員を動かせる上司になるために様々な本が出版されている。しかし、それらは実行するのが難しいものばかりである。だからわかっていててもなかなか実行できない。そこで、継続実行が可能なシンプルなしかけを紹介することにした・・・というのがこの本の始まりです。
しかし、ヨリ根本的な問題は、社員のモチベーションを上げるモチベーションが上司には存在しない、ということではないでしょうか。社員のモチベーションを上げるのが難しいから何も実行しないのではなく、そもそも社員のモチベーションを上げようとしない(思ったこともない)上司が非常に多いのであります。
本書で紹介されているしかけは非常に有効だと思いますし、私もいくつか実践しようと思っています。ただ、しかけが広まっていくためには、社員のモチベーションを上げるモチベーションが上司には存在しないという現実を分析した上で、上司をやる気にさせるしかけをこそ、まずは作って広めて行かなくてはならないと思います。
今年46冊目。