出村彰『カステリョ (Century Books―人と思想)』を読みました。
ブックオフをうろついていましたら、清水書院の「人と思想」シリーズ(緑色のアレ)の本があって、「カステリョ」と書いてありました。誰だこいつは(失礼)と思って、手にとって、そのまま購入したという本であります。
出会いは突然でしたが、よい本でした。
宗教改革期にカルヴァンらと論争し、異端を迫害してはいけないと、今で言う「信教の自由」につながる主張を行ったカステリョの思想が平易な語り口で説かれていきます。無論、時代の制約もあり、無神論者は処罰すべきとしていましたし、ヨーリス事件では遺骸が火刑に処せられるのを見届けるしかありませんでした。そのような姿も描かれています。
宗教改革についてあまり説明がないので、本書を読む前には世界史の教科書で宗教改革の概要を復習しておくことを強くオススメしておきます。
今年80冊目。