大江健三郎『性的人間』

大江健三郎『性的人間』を読みました。
 

 
ほとばしる性(“男性の性”中心ですけど)。
 
川西政明は大江文学を三期に分類しています(『「死霊」から「キッチン」へ』 講談社現代新書)。本著は第一期にあたるもの。大江20代の仕事です。
 
TVのイメージは強くて、大江健三郎というと大江光の脇でほほえむ姿が浮かんでしまいます。しかし、初期作品群はそのイメージとはかけ離れており、なおかつ非常に魅力的です。本著には有名な「セブンティーン」も収録されています。確実なものを求める17歳の青年が右翼思想にとりつかれていく姿を描いています(第二部「政治少年死す」は文庫本未収録ですが、探せば読めます)。右傾化する世の中で、なんでそうなるのかを考えたい向きには是非オススメの一編であります。
 
今年2冊目。


 

One Reply to “大江健三郎『性的人間』”

  1. 大江健三郎

    大江健三郎 大江 健三郎(おおえ けんざぶろう、1935年1月31日 – )は日本の小説家。愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)出身。映画監督伊丹十三は義兄にあたる。1994年にノーベル文学賞を受賞。年譜*いじめのため愛媛県立内子高等学校から愛媛県立松山東高

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