沼津アルプス~七山七峠を歩く~

 沼津アルプスを縦走しました(2013/9/7(Sat))。
 青春18きっぷが余っていたこともあって、行ってきました。
 
 その名の通り沼津市にあります。
 沼津市観光WEBに詳しく紹介されています。
 いわく、
 
 「沼津アルプスとは香貫山から南へ横山、徳倉山、志下山、小鷲頭山、鷲頭山、大平山と続く山稜線を地元の愛好会が整備し、名づけたもの。標高は一番高い鷲頭山でも392mと低山ではあるが、起伏が激しく鎖を伝って歩くところもあるので、登山用の装備が必要だ。」
 
 とのこと。海辺の、すなわち海抜0メートルくらいのところから登っていくわけですし、アップダウンが激しいですし、距離も長くてかなり大変なルートです。私の脚で7時間以上かかりました。とはいえ、エスケープルートも多く、体力に応じたコース選択が可能です。例えば『東京近郊の山ハイク』だと、徳倉山から大平山ルートが紹介されていたりします。
 
 登山地図が無かったので、IPhoneに沼津市観光WEBの地図や、色々なブログの記事を表示させておいて、時折参考にしながら歩いて行ったのでした。
 
 
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 20130907_沼津アルプス
 (香貫山から望む)
 
 ↓続き読んでね。


 市川から沼津は遠い・・・。
 
 朝5時台の総武線快速で東京まで行って、東海道本線沼津行きで終点まで。グリーン車を利用したので快適でありました。東京駅で万かつサンドを買って腹ごなしをして、しばらく寝たらあっという間に着いたのでした。『東京近郊の山ハイク』によると「港あじ鮨」というお弁当が有名らしいので行ってみたらすでに売り切れ・・・。朝8時過ぎに売り切れって、どんだけ人気なんだろうか。めげずに沼津駅ロータリー脇のコンビニでお手洗いを済ませ、おにぎりとドリンク類をゲットしました。
 
 本日のルートですが、『東京近郊の山ハイク』に従って、北行することにしました。バスは伊豆箱根バスです。こちらの時刻表がわかりやすい。7番乗り場からバスに乗ります。バス脇の行き先・経由地を表示する電光掲示板にも「沼津アルプス」の文字がありまして、安心して乗り込むことができました。8時半に沼津駅を出発しました。バスに25分ほど乗って、多比バス停で降ります。470円だったっけな。多比バス停から登山入り口まで歩くのですが、ちょっとわかりづらい。いくつかのブログを参考にさせていただきました。バス停から少し戻るのです。コンビニ跡を過ぎて少しすると、以下の様な風景が。一番左の電信柱の下に登山入り口の標識があるのがわかりますでしょうか。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 標識のある道を登って行きました。
 するとすぐ分岐があります。特に標識がないのでドキドキしますが、私は左側の道を選択。いや、なんとなく(おいおい)。コンクリートの道なので、間違っていたら引き返せばいいかなあと。しばらく歩くと、ある道と合流します。おそらくさっきの分岐を右に行くとここで合流するんじゃないかしら。分岐はどっち行っても大丈夫なんだと思います。未確認ですが。しばらくして登山標識が見えました。カラフルでいい感じ。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 ここで準備体操して、いよいよ入山。前から登山者が降りてきて挨拶しました。9時くらいに下山してくるって、いったいどれだけ早くから登っているんだ。すごいなあ。
 
 しばらくは舗装された道です。地元の人達が集まって神社かなんかの紙垂(しで)を吊り下げていました。だんだんと急になって、本格的な登山道になります。前に大岳山に登った時、木にある白いマーキングを追っていって道迷いになりそうになったことがありましたが、沼津アルプスは白いマーキングが登山道を示しています。木や石に矢印が書いてありまして、そこを追っかけていけば道迷いにならずに進んでいくことができます。
 
 登って行くと大平山への分岐が出てきます。右折してかなり険しい道のりを登って行くと、大平山に到着しました。残念ながら景観はありません。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 奥沼津アルプスが整備されているようです。こんど行ってみようかなあ。
 ベンチで10分ほど休憩し、10時に出発します。二山目の鷲頭山を目指します。標識に「ウバメガシの岩尾根」と書いてありました。岩尾根では、木の根っこと、岩との格闘となったのでした。険しいといえば険しいですが、しっかりとトレッキングシューズの底が地面を掴んでくれるので、思ったよりは歩きやすかったです。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 こんな岩場もありました(北行からは下りとなります)。岩の左側にペンキで矢印が書いてあって、登山ルートであることがわかります。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 ところどころ、景観のいいゾーンもありました。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 多比峠を経て鷲頭山への最後の登りになるのですが・・・険しかった。息切れしました。なんとか11時前に鷲頭山に到着。やっと二山目。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 ここにもベンチがあって、少し休憩しました。次が小鷲頭山で、あまり距離が無かったので先を急いでそちらで昼食を取ろうと考えました。ちょっと降りてちょっと登って、三山目の小鷲頭山に到着です。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 ここで昼食。ベンチもなく、場所も狭かったので、鷲頭山で昼食にしたほうが良かったかも。ともあれ、おにぎり3個を頬張ります。ちょっと多かったかな。おにぎりは2個で十分かもなあ。お腹いっぱいになったのですが、ここで危機到来です!お腹の調子が悪くなってきたのです。ゴロゴロ鳴る始末。私はあまりお腹が強い方ではありません。昨日食べた何かにあたったのかなあ。さておき、山にトイレはありませんので、危機であります。万が一に備えて、薬袋の中に「ストッパ下痢止め」を入れておりました。慌てて飲み込む(ストッパは舐めて溶かすものですが、この時は水と一緒に一気に飲みました)。しばらくするとお腹が落ち着いてきました。いやー、危ない危ない。ストッパは常にストックしておくことにしよう。
 
 ちなみに山頂には中将さん(平清盛の五男である平重衡)が切腹した場所が保存されています。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 昼食後に下山開始。11時半くらいだったかな。ロープ場で、かなり急です。いい景色のところもありました。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 中将さんが閉じ込められていた場所を過ぎ、なだらかな尾根道が現れます。景観のいいゾーンもいくつかありました。残念ながら富士山は見えませんでしたが。夏場はダメかもねえ。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 あと、沼津アルプスはかなり草むしていました。夏場だからでしょうけど。半ズボンで行くと悲惨な目に合うと思います。子どもの背丈くらいの草がルートを覆っているので、小さい子供もきついかも(というかアップダウンが激しいので家族連れにはオススメできません)。ストックを振り回して草をかき分けながら進むようなところもありました。
 
 しばし進んで志下山山頂。四山目。12時過ぎに到着。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 標識見るとあと三山に見えますが、地図を見るとまだ1/3程度しか来ていません。気を引き締めて進むことにしました。ここから徳倉山も辛かった。時々いい景色が見えるのが救いでした。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 登って行って、明るいところが見えてきたので、おー、徳倉山山頂か、と思ったその瞬間でした!
 
 異様な光景を目の当たりにしました。
 
 男性(おぢさん)が真っ裸で走ってきたのです・・・。私の姿を見るやいなや、取って引き返し、置いてあったザックを背負い、つまり裸にザックという出で立ちで、私から離れて行きました・・・。
 ・・・幻覚ではなかったと思います。疲れてはいましたけど。
 
 う~~~ん。
 
 混乱をきたしたので、しばらく休むことにしました(笑)。
 五山目の徳倉山山頂は広いスペースです。ベンチとかはないのですが、草が生い茂っているので、草の上に腰を下ろす感じでゆったりと過ごせました。着いたのが1時過ぎ。出発したのが13時20分くらいだったかなあ。
 
 次の横山は183mなので、余裕かなあと思ったら、登りがかなりきつく、大変でした。沼津アルプスはアップダウンがとにかく激しい・・・。へとへとになって14時過ぎに六山目の横山山頂に到着。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 残念ながら景観は全くありません。10分くらい休んでから先を急ぐことにしました。再びロープ場。各山にロープ場やクサリ場がある感じでした。ともあれ、次でいよいよ最後です。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 ロープ場を下っていくと道路に出ます。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 左手に歩いていきます。しばらくいくと登り口があるのですが、
 
 20130907_沼津アルプス
 
 がーん、ハチかよ。
 八重登り口というのがどこかわかりにくかったのですが、ゴルフ練習場に行く道を選択すればオッケーです。アスファルト道を登っていきます。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 ゴルフ練習場(打ちっぱなし)を抜けて、車両通行止めになっている道をどんどんと進みます。途中から砂利道になります。分岐がありますが、もちろん山頂を目指します。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 香貫山山頂までの道は砂利道で、傾斜もそんなにきつくはありません。今まで歩いてきた道と比べると楽勝です。・・・と思いましたが、砂利道がかなり長く続きます。ひたすら単調な道を歩くのもつらいものです。最後には何かの修行をしているのではないかという気分になってきました。
 
 ひたすら歩いて、トイレが見えました。トイレのところが分岐になっているのですが、まずは真っすぐ行って、展望台に登りました。15時20分。脚がくたくたでした。階段登るのがきつかった。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 眺望は見事でした。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 20130907_沼津アルプス
 
 展望台を降りてトイレに行く。ありがたやありがたや。
 トイレの分岐から香貫山山頂へ。アスファルトの道から再び登山道になります。すぐに山頂に着きましたが、何かの建物の脇に標識が立っていて、最後の七山目という達成感があまりありません・・・。まあ展望台のところで達成感を感じたからいいかな。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 香貫山から下ります。
 が、ここで失敗。登山道に「香陵台」への標識があったのですが、下山途中にある場所だとは思わず、「うーん、体力的に厳しいからなあ、こんどにしよう」と思ってしまって、トイレのところまで戻って、アスファルト道を下ってしまったのでした。結局は香陵台に到着。時間かかるし、アスファルトであるぶん脚に負担もかかるし。ちゃんと地図を見返せばよかったなあ。香陵台には無料休憩所がありまして、コーラをいただきました。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 お店の方と話をする。
 
 店のおぢちゃん「アルプス歩いたの?」
 わたし「そうです。多比から沼津アルプスを歩きました」
 店のおぢちゃん「人いた?」
 わたし「いやー、2人くらいとすれ違ったくらいで、人はほとんどいませんでしたよー」
 店のおぢちゃん「さっき年配の方が多比から歩いてきたっていってたよ。先週も来たんだってさ」
 わたし「へー、本当に沼津アルプス好きなんですねえ」
 わたし(・・・その人ハダカじゃなかったろうな)
 
 こういう触れ合いもいいものです。
 
 五重塔があります。平和が続きますように。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 コーラを飲みつつ、黒瀬バス停の時間を調べて、16時18分のバスに乗ることにしました。
 アスファルト道を少し下ると分岐があります。右手に降りて行くと、再び登山道。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 少し下ると道路です。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 間違って道路を渡ってしまいました。が、沼津駅方面は道路を渡る必要はありませんでした。小走りで道路を渡り直し、なんとかバスに間に合いました。危なかったな。
 
 帰りは沼津から熱海に行って、熱海駅のホームで肉まんを買って、グリーン車内でおいしくいただきました。ビール飲みつつ帰途に着いたのでした。
 
 20130907_沼津アルプス
 
 7時間オーバーでした。疲れた疲れた。暑さで体力も奪われました。
 それにしても人が少なかったなあ。同じ方向に行く人に一人も出会いませんでした。初めての経験です。まあ、キツイですし、暑い夏場はあまり人気無いのかもしれません。残念だったのは富士山が見えなかったということですね。
 冬の時期にまた来ようっと。

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