ジャン・ジオノ『木を植えた人』

ジャン・ジオノ『木を植えた人』を読みました。
 

 
人間に与えられている力、それは「つねに魂を高貴に保ち、ひたすら無私に与えつづける寛い心をもちつづけて、初めて完全に発揮されるものである」。一粒づつ心を込めて、団栗を植える。
 
今年31冊目。
※図書館で借りた本。

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東野圭吾『手紙』

東野圭吾『手紙』を読みました。
 

 
殺人犯の家族に視点を当てた小説。
社会的制裁を受ける殺人犯の弟を中心に物語が進みます。殺人犯の親類というレッテルを貼られた人生と、最後にそこから”逃げる”判断をした主人公。
兄共々許されざる人生が続くものの、被害者から許しを得つつ、最後の最後で救いが見えなくもない、そんな小説でした。
 
今年30冊目。
※図書館で借りた本。

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伊藤計劃『虐殺器官』

伊藤計劃『虐殺器官』を読みました。
 

 
伊藤計劃の名前を色々なところで見かけるようになって、気になっていたので、手に取ってみました。
非常に面白かった。近未来型のSFであり、スピーディな戦闘シーンが展開されます。9.11以降をを正面から受け止めており、ラストには唸ってしまった。
 
今年29冊目。
※図書館で借りた本。

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三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ』

三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 (6) ~栞子さんと巡るさだめ』を読みました。
 

 
題材は太宰治。
だいぶ人間関係が明らかになってきた(ごちゃごちゃしてきたとも)。
相変わらず面白いです。オススメです。
 
今年24冊目。
※図書館で借りた本。

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筒井康隆『家族八景』

筒井康隆『家族八景』を読みました。
 

 
七瀬シリーズこれで読破。
人の心が読めてしまう七瀬を通じて、家族の中に潜むいろいろな思いやドロドロしたところが明るみに出されていきます。
中でも「水蜜桃」は読み応えあったなあ。
 
今年22冊目。
※図書館で借りた本。

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宮部みゆき『誰か Somebody』

宮部みゆき『誰か Somebody』を読みました。
 

 
10年ぶりに再読。
読んだことあるということを忘れていたのですが、幾つかのフレーズは明確に覚えていました。
なかなかにシビアな人間模様が描かれますが、ところどころの叙情的な記述は心を打ちます。
 
今年21冊目。
※図書館で借りた本。

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岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』

岡崎琢磨『珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を』を読みました。
 

 
(ややネタバレ)
いわゆる叙述ミステリを目指したのでしょうが、うーん、イマイチな。
ビブリオ古書堂の二番煎じにも見えてしまいます。
シリーズなので、機会があったら引き続き読んでみることにしよう。
 
今年19冊目。
※図書館で借りた本。

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テア・フォン・ハルボウ『新訳 メトロポリス』

テア・フォン・ハルボウ『新訳 メトロポリス』を読みました。
 

 
巨大都市メトロポリスが崩壊していく物語は非常に読み応えがありました。巨大都市を支えるのが巨大機械だ、というのはさすがに1920年代に書かれた本/映画ならではの想像力ではありましたが、崩壊の迫力ある叙述は見事でありました。
 
「頭脳と手をつなぐものは心でなければならない」
 
訳者が新訳しようと思ったきっかけとなった「派遣切り」。心がなければ現代とて、メトロポリスのように崩壊していくのではないでしょうか。
 
今年15冊目。
※図書館で借りた本。

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