金井寿宏『リーダーシップ入門』

 金井寿宏『リーダーシップ入門』を読みました。2回通読。
 

 
 優れた実務家のリーダーシップ持論や、研究者のリーダーシップ理論が紹介されています。
 エクササイズも豊富です。考えながら読み進める必要があります。
 
 “リーダーシップの持論を持て”というのがこの本のメッセージ。
 私もさっそく持論を作り始めました。
 
 優れた実務家の持論や研究者の理論を参考にしつつも、自分なりの言葉で持論をまずは作り上げ、それを実務に活かし、ブラッシュアップしていこうと思います。
 私の仕事はPM(Project Manager)なので、PMをもじって、本で紹介されているPM(Performance & Maintenance)の二軸で整理しようと思います。リーダーたるPM(Project Manager)には、リーダーシップ=PM(Performance & Maintenance)が必要なんです。PMにはPMが必要。こう考えておくと印象に残ります。また、PMの二軸で持論を整理していくと、私の場合は明らかにPに偏っていることがわかりました。今後Mを強めていくというのが私の当面の課題です。色々やってみよう。
 
 ところで、私の周りだけかもしれませんが、リーダーシップを取ろうとする人と、取ろうとしない人とは明確に分かれると思います。
 この違いがなぜどのように生まれてくるのか。
 リーダーシップの起源と、モチベーションについても考えてみたいと改めて思った次第です。誰かが研究してるんでしょうが、誰なのかなー。何読めばよいのか。調べたり聞いたりしてみるか。
 
 いずれにせよ、非常にオススメ。
 
 今年8冊目。

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ジョン・P.コッター『リーダーシップ論 いま何をすべきか』

 ジョン・P.コッター『リーダーシップ論 いま何をすべきか』を読みました。
 

 
 コッターの議論の特徴は以下の2点です。
 
・リーダーシップとマネジメントとを別のものとして考える。
・リーダーシップを変革のために必要なものとして考える。
(一方、マネジメントは複雑さに対応するとします)
 
 リーダーシップとマネジメントには以下の3つの仕事があります。両者は具体的な手法が違うのです。
 
①課題の特定
 マネジメント:計画の立案と予算策定
 リーダーシップ:針路を設定
 
②課題達成を可能にする人的ネットワークの構築
 マネジメント:組織化と人材配置
 リーダーシップ:組織メンバーの心を統合
 
③実際に課題を達成させる
 マネジメント:コントロールと問題解決
 リーダーシップ:動機づけと啓発
 
 この本読んで思うのは、“マネジメントしかしてなかったなー”ということ。
 変革が必要なときにはビジョンを示してリードするリーダーシップが必要です。安定期に入ってきたらマネジメントの手法で対応する必要があります。自分が今どのフェーズにいるのかを把握し、フェーズによってとるべき手法を変えていく、というのも重要なポイントだろうと思います。
 
 人を動かすためのパワーの獲得と行使、上司のマネジメント等、有名な論文が集まっていて非常にお買い得です。オススメ。
 
 今年7冊目。

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石渡嶺司/大沢仁『就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇』

石渡嶺司/大沢仁『就活のバカヤロー 企業・大学・学生が演じる茶番劇』を読みました。
 

 
採用活動に少し携わっているので、興味深く読みました。
学歴についても率直に書いてあります。
 
それにしても採用活動に「茶番劇」の面があるのは否めません。どうにかしたいところだ。
 
ちなみに私はいつも、
 
・好奇心を持っているか
・何かするときに、自分なりに工夫できるか
・何かするときに、他人を巻き込めるか
 
を、具体的に聞いて判断しています。
いずれも仕事をする上で、基本となるものだからです。
 
今年100冊目。

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釘山健一『「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本』

釘山健一『「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本』を読みました。
 

 
うーん、今まで私は“議長”をやっていたなあと思います。
意見の整理は参加者にやってもらうようにしないとファシリテーターとは言えません。
 
会議のはじめに発言を求めるのではなく、紙に自分の意見を書いてもらう。
ここからはじめてみよう。
(まず発言求めちゃうと、声の大きい人だけがずっとしゃべり続けてしまうことになるためです)
 
今年87冊目。

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澤田淳『新リーダーへ!「これがあなたの仕事です」 』

澤田淳『新リーダーへ!「これがあなたの仕事です」 』を読みました。
 

 
若い頃はこのようなビジネス書を毛嫌いしており、読むことは無かったのですが、最近は積極的に読むようにしています。ただ、中には怪しい本もたくさんあるので、ビジネス書を買うときは慎重に選ぶようにしています。
 
本書はリーダーの立場になった人向けの本。
普段の仕事の振り返りに良いです。
 
今年85冊目。

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小室淑恵『結果を出して定時に帰る時間術』

小室淑恵『結果を出して定時に帰る時間術』を読みました。
 

 
本屋さんに落ちていた本。
ハードカバーのコーナーの、平積みされた本の上に、ちょこんと置いてありました。
誰かが落としたのかな。
手に取って少し読んでみたら面白そうでしたし、安価だったので、買ってしまいました。
面白い出会いでした。
著者の小室淑恵さんは、日経ビジネスAssocieでのプレゼン講座で知っていましたけど。
 
成美堂出版sasaeru文庫のシリーズで、女性向きの本でしたが、男性が読んでも大いに参考になります。
“ワークライフバランス”という言葉があり、筆者の会社もその名前を冠していますが、本書では“ワークライフハーモニー(調和)”という言い方もしています。
私生活が充実することで仕事にもよい効果が生まれ、私生活と仕事のどちらもがうまく回っていく状態、ワークとライフがハーモニーしているのが良い状態なのです。
 
実現のための第一歩は残業を無くすこと。
私も先週は残業0日でした。
明日も残業無しにしてみよう。色々と勉強しなきゃいけないこともあるし。
 
今年84冊目。

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バルーク・ビジネス・コンサルティング『ポータブルMBAキーワード99』

バルーク・ビジネス・コンサルティング『ポータブルMBAキーワード99』を読みました。
 

 
4年半ぶりの再読。
 
本書は経営学で学ぶべきことが非常にコンパクトにまとまっています。学んだことの復習、思い出しに最適な本。逆に言うと、この本で経営学の勉強はできません。概要しか書いてないので。あくまで知識の整理用に使うべきですね。
勉強しても時間が経つと忘れてしまうものです。本書でいろいろと思い出すことができました。
 
非常にいい本なのですが、悪いところを挙げると、
 
×2003年発行なので、やや古い。アカウンティングとファイナンスは更新してほしい。
×会社法が一切無い。
 
といったところでしょうか。
 
今年70冊目。

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吉越浩一郎『デッドライン仕事術』

吉越浩一郎『デッドライン仕事術』を読みました。
 

 
デッドラインを決めて仕事をする・させる、というのは非常に参考になります。
 
が、この本に関しては、仕事をさせられる側=労働者側の感想を聞きたいところです。
日経新聞2008年4月23日朝刊2面か3面の下に、同一著者の別の本が宣伝されていました。いい本だと言って紹介文を寄せているのは有名企業の経営者達。労働者の視点はあまり表に出てきません。
インターネット、ブログで調べてみて、視点を複線化させなければなりますまい。
 
今年28冊目。

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塩沢茂『CIストーリー NTT変身の秘密』

塩沢茂『CIストーリー NTT変身の秘密』を読みました。
 

 
逓信総合博物館 監修『日本人とてれふぉん 明治・大正・昭和の電話世相史』に引き続き、通信の歴史を知ろうシリーズです。
 
電電公社からNTTに変わった時のCI(コーポレイト・アイデンティティ)をめぐるルポルタージュです。
ロゴの刷新(VI(ビジュアル・アイデンティティ))に始まり、MI(マインド・アイデンティティ:思考様式の変革)、BI(ビヘイビア・アイデンティティ:行動様式の変革)の取り組みが描かれています(そういう用語は使われていませんが)。いいところばかりではなく、うまくいっていないところもしっかりと描かれておりました。
 
しかし、NTT初代社長の真藤恒さんは、私利私欲に走らなければ(リクルート事件)、日本を代表する経営者として評価されていたかもしれませんな。本書中に紹介される発言の数々は今でも参考になると思います。
 
今年20冊目。

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