ヴォルフガング・シュトレーク『時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるか』

ヴォルフガング・シュトレーク『時間かせぎの資本主義――いつまで危機を先送りできるか』を読みました。

難しいですが、翻訳者の鈴木直の解説が非常にわかりやすい。解説から読むと良いと思います。

はじめのところでアドルノとの共通点を上げていて、「たとえば、危機は最終的にはうまく収まるはずだといった信仰を、著者は直感的に拒否している。この点はアドルノも同じだったと思う」(P.8)と言っています。

いままで「時間稼ぎ」によって、危機が先延ばしされていて、危機が顕在化するというのを想像できなくなっているのが現在なのかもしれません。要はみんなで「なんとかなる」と思っている。環境問題もそうですよね。今までは地球が人間の営みを包含してくれていてどうにかなっていたわけです。でももうなんとかなるレベルを超えている。「なんとかなる」ではなく、「なんとかならない。だから、なんとかしなければならない」というように、そもそも思考を変えていかないと何も変わらないのだろうなあと思いました。

今年11冊目。
※図書館で借りた本。

ロバート・H・フランク『幸せとお金の経済学』

ロバート・H・フランク『幸せとお金の経済学』を読みました。

日本語題名はだいぶ内容を表現していないような・・・。
翻訳が少々読みにくい気がしますが、コンテクストで価値は変わるということ、あと、地位財と非地位財の違い。支出は幸せのために使うべきで、地位財の追求に使われるべきではないということ。といったことが大いに参考になりました。

今年53冊目。
※図書館で借りた本。

ヤニス・バルファキス『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』

ヤニス・バルファキス『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』を読みました。

経済史から経済学批判まで、平易な言葉で論じます。
非常に面白かった。あっという間に読んでしまいました。すぐに再読。
経済は政治と切り離せなく、政治は民主化すべしと主張されます。
オススメ。

今年40,41冊目。

野口悠紀雄『世界経済入門』

野口悠紀雄『世界経済入門』を読みました。

日本経済入門』の続編です。データが豊富で開設がわかりやすい。比較優位説のところは少しわかりにくかったかもしれません。
新しい本なので、米国のトランプの政策や英国のEU離脱についても解説があり、大いに参考になりました。

こちらも色々とメモっておきました。オススメ。

今年28冊目。

野口悠紀雄『日本経済入門』

野口悠紀雄『日本経済入門』を読みました。

比較的新しい本で、かつデータをもとに解説しているので、非常に納得感がありました。
日本経済については論争あるところで、私もかつてはリフレ派の本も読みましたが、いまはこの本のような異次元金融緩和には批判的な論調のほうがしっくり来ています。

色々とメモっておきました。オススメ。

今年27冊目。

ダン・アニエリー『予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』

ダン・アニエリー『予想どおりに不合理: 行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」』を読みました。

我々の行動が以下に不合理であるか、実験例とともに解き明かします。
どの章も非常に興味深い。
特に印象に残ったキーワードは「相対性」です。相対的に評価しちゃうんですよね。いわゆる人事評価とか振り返ってみても本当にそうだなあと思いました。
予想外だったのは予測の効果というところ。今まで、なるべく事前に期待値を下げておくのを心がけて仕事したりしてきましたが、予測に引っ張られるとのこと。良い予測を持ってもらうことで評価も上がるようなので、ちと今まで期待値下げを考えすぎてしまっていたなあと振り返りました。いい予測を立ててもらえるように振る舞うというのもかんがえることにしよう。

今年31冊目。

牧野知弘『業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊 』

牧野知弘『業界だけが知っている「家・土地」バブル崩壊 』を読みました。

都心が上がって郊外が下がる構図など、今の不動産状況を学ぶことができます。
日本で建物の価値がなくなってしまうというのは疑問でして、手を加えながら長く住み続けるべきというのは納得です。実家に建て替え話があったのですが、リフォームを訴えたことを思い出します(何回かリフォームして長く住んでもらっております)。

しかし、周囲に不動産投資に手を出している人がそこそこいるんですよねー。
危ないと思うけどなあ。
不動産にだけは手を出さないようにしています。

今年54冊目。
※図書館で借りた本。

中原圭介『日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業』

中原圭介『日本の国難 2020年からの賃金・雇用・企業』を読みました。

タイトルが過激な感じなのですが、非常に落ち着いたトーンの本です。サブタイトルの方をメインタイトルに持ってきたほうが良かったような。

「借金バブル」をキーワードに世界と日本の経済を見ていく1章が本書の要のところで、その部分は読み直したところです。リスクあるから、これから先の経済に明るい見通しは持てないなあ・・・。一個人ではどうすることもできないので、対応していく手立てを考えないといけないのでしょう。

今年40冊目。
※図書館で借りた本。

香川健介『10万円からできる! お金の守り方教えます』

香川健介『10万円からできる! お金の守り方教えます』を読みました。

財政と社会保障に関する説明が極めてわかりやすいです。
問題の解決は不可能としつつ、個人がどう対処するべきか論じられます。具体的であり、かつ危険を煽るでもなく、安全だと開き直るのでもなく、冷静な本です。
さっそく対処策を講じてみました。いつかブログにも書こうかな。

しかし、憲法云々の議論をしている暇があったら、財政と社会保障の今後を議論し、アクション取っていかないとまずいでしょうね。論点がずれている、というのが最近の政治について思うところです。

今年28冊目。