飯田泰之『世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで』

 飯田泰之『世界一シンプルな経済入門 経済は損得で理解しろ! 日頃の疑問からデフレまで』を読みました。
 
 
 
 タイトルがキャッチ―ですが、リフレ派の立場からの経済入門書です。インフレターゲットオンリーではない、バランスのとれた議論をしているのではないかと素人目には思えます。
 オススメです。
 
 今年88冊目。

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岡部直明『ベーシック日本経済入門<第4版>』

 岡部直明『ベーシック日本経済入門<第4版>』を読みました。
 
 
 
 コンパクトですし記述は平易で具体的ですし、私のような非専門家には最適な入門書と言えるでしょう。
 日経の立場から書かれているので、突っ込みどころは満載です。社会保障の財源として税方式と保険方式を論じるものの、税方式イコール消費税増税になってますし。高齢者と若者の軸で議論する箇所はあれども、高所得者と低所得者の軸で議論する箇所は無い。著者と議論しながら読んでいくのが良いと思います。
 
 オススメ。何回も繰り返して読むべき本。
 私の本棚(厳選)行き。
 
 今年94冊目。

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野口悠紀雄『世界経済危機 日本の罪と罰』

 野口悠紀雄『世界経済危機 日本の罪と罰』を読みました。
 
 
 
 研究者が書く本として、このようなタイトルはいかがなものでしょうか?
 また、金融工学やファイナンス理論を擁護する姿勢は疑問です。専門家として学問的な反省をするべきでしょう。
 
 と、否定的なところから入りましたが、世界経済危機に関する理解を深めるためには非常に良い本であると思います。日本の低金利政策と円安誘導が金融危機の原因の一つでした。本書はそのことが強調されています。
 
 今年91冊目。

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浜矩子『グローバル恐慌-金融暴走時代の果てに』

 浜矩子『グローバル恐慌-金融暴走時代の果てに』を読みました。
 
 
 
 昨今の危機的な経済状況について、どうしてこうなったのか?これからどうなるのか?を平易に論じた本です。金子勝/アンドリュー・デウィット『世界金融危機』よりも平易で、誰にでもオススメできます。
 
 私の本棚(厳選)行き。
 
 今年90冊目。

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神谷秀樹+小幡績『世界経済はこう変わる』

 神谷秀樹+小幡績『世界経済はこう変わる』を読みました。
 
 
 
 米国の経済は、もうかつての姿には戻りません。住宅価格の上昇を見込んで、借金してまで消費していた時代は異常でした。正常な姿に戻る必要があります。もう戻らない。それを前提として経済を考えなければなりません。その点が本書から学んだ一番の点です。
 
 今年88冊目。
 ※図書館で借りた本。

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ガルブレイス『大暴落1929』

ガルブレイス『大暴落1929』を読みました。
 

 
1929の大暴落を描いた名著。
物語調なので、素人にも普通に読むことが出来ます。
結構辛辣に書かれています。
アフォリズムも盛りだくさん。参考になります。
 
オススメ。
これまた私の本棚(厳選)行きだなあ。
 
今年99冊目。

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岩田規久男『「小さな政府」を問いなおす』

岩田規久男『「小さな政府」を問いなおす』を読みました。
 

 
「小さな政府」「大きな政府」の歴史を紐解く。その展では参考になる本。
非正規社員に対するミクロ経済政策が挙げられています。要は訓練なのですが、訓練することで生産性が簡単に上がることはないだろうし、訓練に行っちゃうと生活できなくなるし、訓練で簡単に非正規社員から正規社員への道が開かれるとも考えにくいです。ま、そこらへんを論じるのが主眼の本ではないから仕方ないのでしょう。
2006年発行の本なのですが、今から読むと物足りなさが残ってしまいます。
 
今年94冊目。

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金子勝/アンドリュー・デウィット『世界金融危機』

金子勝/アンドリュー・デウィット『世界金融危機』を読みました。
 

 
今回の金融危機を論じるパンフレット。
 
FRBやFECの規制を逃れる「影の銀行システム」により、証券取引が広がりました。
隠れたところで損失が広がっているため、損失の規模が確定できません。なので、公的資金を入れても一向に信用は回復しないのです。
 
ちなみに「影の銀行システム」という言葉はNewsweekでも出てきました。この本が作り出した言葉というわけではないようです。
 
薄い本ですが、これ読んでおくと雑誌とかが読みやすくなります。
枕元において繰り返し読んでいます。
 
今年91冊目。

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