多木浩二『肖像写真』

多木浩二『肖像写真』を読みました。
 

 
ナダール、アウグスト・サンダー、リチャード・アヴェドン、3人の肖像写真を取り上げ、論じます。
写真は小さいですが、肖像写真集としても楽しめます。
 
アウグスト・サンダーの「舞踏会へ向かう3人の農夫」という有名な写真も載っています(p.56)。この写真はなんでここまで魅力的なんでしょうか。「ボクサーたち」もいいですね(p.76)。笑顔が非常に印象的。
 
これまたオススメ。
多木浩二氏はだいぶお年ですが、元気でいてほしいところです。
 
今年89冊目。

Continue reading “多木浩二『肖像写真』”

東京都写真美術館の「オン・ユア・ボディ」と「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ」と「写真新世紀東京展2008」

東京都写真美術館に行ってきました。
 

 
「日本の新進作家展vol.7 オン・ユア・ボディ」
「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ 第三部」
「写真新世紀東京展2008」
 
を観てきました。
 
「日本の新進作家展vol.7 オン・ユア・ボディ」は、パンフレットにも作品が使われている志賀理江子が良かった。
 
「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ 第三部」は三部作の最終回。ベトナム戦争期の写真にはさすがに見ごたえがありました。
 
「写真新世紀 東京展2008」は新人写真家の発掘・育成・支援のために行われている展示会。無料ということもあってか、大勢の人が訪れていました。

Continue reading “東京都写真美術館の「オン・ユア・ボディ」と「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ」と「写真新世紀東京展2008」”

今橋映子『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』

今橋映子『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』を読みました。
 

 
これはすばらしい本です。2008年新書のひとつの収穫です。
 
報道写真がどのように生まれるのか。
そして我々は報道写真とどのように向き合えばよいのか。
 
を平易な言葉で論じていきます。
 
メディアやジャーナリズムを論じる際の必読書ではないでしょうか。
超オススメです。
 
今年72冊目。

Continue reading “今橋映子『フォト・リテラシー 報道写真と読む倫理』”

Nikon D60について(その1.本体とレンズ)

勢いでNikon D60レンズキットを購入しました。
 

 
■そもそもデジタル一眼レフを買おうと思った理由
・ふと本屋で見つけて買った田中希美男『「デジタル一眼」上達講座』読んだため。
・自転車(BD-1)に乗っていろいろ出かけるが、そのときの風景を写真におさめたかった。
・勢い。
 
■Nikon D60を選んだ理由
デジタル一眼レフの入門機から選定。具体的には以下の4台から選びました。
 
・Canon EOS Kiss X2 (非常に良いのですが、比較的値段が高い)
・Olympus E-520 (ゴツゴツしたデザインが好きになれませんでした)
・Sony α200 (これと悩みましたが・・・)
・Nikon D60 (キャッシュバックキャンペーンやってたので、これ)
 
というのが選択のプロセス。
いずれも良い機種ですので、触ってみたりネット調べてみたりして、お気に入りの一台を見つけるべきでしょう。
Nikon D60を使ってみての個人的な感想は、
 
・他機種と比べてコンパクト。
・AF焦点が3つしかなく、初心者には非常にわかりやすい。
・なんだかんだ言ってもNikonなので、本とかもNikonベースで書いてあることが多くて助かる。
・持つところの赤ラインがかっこいい。入門機でもNikonはNikon。
・やっぱりSDカードは使いやすい。安いし。
 
というところです。
 
■レンズキットにした理由
どこのデジタル一眼レフであれ、レンズキット(標準レンズ付き)か、ダブルズームキット(標準レンズ+ズームレンズ付き)かで悩みます。
私も悩みに悩んだ末、レンズキットにしました。その理由は、
 
・周りのデジタル一眼レフ(ダブルズームキット)買った人に聞いたところ、ズームレンズはあまり使わないとのこと。
(2人にしか聞いてないけど)
・ズームレンズは安くていいものがいくつもあるので、ズームレンズをそんなに急いで買うことは無いと思ったこと。
 
です。
 
■買ってしばらく経ってからの感想は
・買ってよかった。毎日楽しくなった。
・大きいカメラを出して撮影するのは未だやや恥ずかしい・・・。
 
デジタル一眼レフ(“デジイチ”って言うらしい)やNikon D60を買おうかどうしようか悩んでいる人に参考になれば。
 
(2008/12/8追記)
現在使っているレンズは「TAMRON AF18-270mm F/3.5-6.3 DiIIVC LD Aspherical [IF] ニコン用 AFモーター内蔵 MACRO B003NII」です。
 
■作例一覧 with TAMRON AF18-270mm MACRO B003NII
高幡不動のアジサイを撮る(2009/6/14)
東京のアジサイを見に行こう(六義園・白川神社)(2009/6/13)
鎌倉の海、鎌倉のアジサイ(2009/6/7)
千葉城さくら祭り(2009/4/4)
真間山弘法寺の伏姫桜と手児奈霊神堂(2009/3/28)
信篤・二俣街回遊展(原木中山)(2009/3/15)
百草園の梅まつり(2009/2/15)
湯島天神の梅まつりと旧岩崎邸と不忍池(2009/2/14)
城ヶ島の富士山(2009/1/2)
神田を少し歩く(2008/12/28)
暖冬にも程がある(2008/12/21)
東京駅を撮る(2008/12/20)
鎌倉・北鎌倉を歩く(2008/12/07)
鎌倉・鎌倉宮近辺を歩く(2008/12/06)
札幌・北大へ(2008/12/04)

Continue reading “Nikon D60について(その1.本体とレンズ)”

東京都写真美術館の「液晶絵画」と「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ」

はたまた、東京都写真美術館に行ってきました。
 
20080923_東京都写真美術館
 
まずは「液晶絵画」展。映像使った作品やインスタレーションが展示されていました。
 
森村泰昌作品の実物観たのは初めてでした。
ブライアン・イーノも、アンビレント音楽は聴いたことあったのですが、映像作品は初めてでした。映像やってたんですね。知らなかった。
 
カタログ『液晶絵画 STILL/MOTION』も読みました。その中では、加須屋明子「映像と時間 ミロスワフ・バウカとドミニク・レイマンの映像表現を中心に」が参考になりました。
ミロスワフ・バウカの「BlueGasEyes」という作品があります。地面にスクリーンがあって、上からガスコンロを映す作品。だからどうしたという感じですが、青い目はアーリア人の特徴とされており、”ガス”の青い炎で表現されている。スクリーンには塩が敷き詰められており、汗のあと、涙のあとを想像させる。ユダヤ人虐殺が作品に重ね合わされているのでした。本エッセイによりわかった次第です。
 
続いては「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ 第二部「わが祖国」1918-1961」。
第一部はイマイチでしたが、第二部はなかなかよかった。キャパら有名な写真家の作品が数多くあったからかもしれません。歴史的なイベント毎ではなく、ドキュメンタリー写真とか、テーマ毎に展示されていました。雑誌記事からの写真も多くありました。
 
いずれもオススメであります。
 
帰りに恵比寿の「味噌丸」という味噌ラーメン専門店に寄る。
 
20080923_味噌丸
 
味噌チャーシューメンを注文。まあまあ。少したかいかな(千円)。モヤシ食べ放題です。
 
その後、喫茶店に寄って、WILLCOM03で本記事を書いて、帰宅。
いい休日。

Continue reading “東京都写真美術館の「液晶絵画」と「ヴィジョンズ・オブ・アメリカ」”