スタンダール『赤と黒(上)』を読みました。
小説では、主人公ジュリアン・ソレルの心理が描かれます。
あまりいいところの出ではなく、上流階級を憎みながらも、強い野望(出世指向)を持ち、僧侶階級をのし上がらんとするジュリアン。(上)ではパリに行く前までが描かれています。
小説は読みやすいのですが、1点、「ジャンセニスト」という言葉がわかりませんでした。訳注にも説明なし。Wikipediaに「ジャンセニスム」という項目があり、参考になります。非妥協的な教義故、異端扱いされたそうな。ジュリアンも、自分を評価してくれた人が「ジャンセニスト」だったため、反「ジャンセニスト」によって逆に低評価を受けてしまいます。
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(4)』
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(4)』を読みました。
ついに全巻制覇!
ジャン・ヴァルジャンの最期の言葉なんて、涙なしには読めません。素晴らしい小説でした。
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(3)』
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(3)』 を読みました。
残るはあと一冊!
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(2)』
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(1)』
ヴィクトル・ユーゴー『レ・ミゼラブル(1)』を読みました。
人間ドックは待ち時間が長いです。その待ち時間を利用したら1冊読めてしまいました。
岩波文庫版は豊島与志雄さんの訳となっています。
原文を読んだことのない私のような素人が読んでも、読みやすくかつ見事な文体です。しかし、豊島さんの序文「序」で、物語の内容が簡潔に要約されてしまっています。この「序」を読んでしまうと読む楽しみが半減してしまうので、後回しにすることを強くオススメします。
物語は1815~32年のフランスが舞台。
その歴史をすっかりと忘れていたので、読み終わった後に、山川出版社の高校教科書『詳説世界史』で歴史をチェックしなければなりませんでした。無論、細かいところまで抑えなくても物語を追うことができます。非常に面白い。第二巻を読むのが楽しみです。
印象に残ったのは、民約議会議員と司教とのやりとり(P.78-)。
ナポレオン後、フランスではルイ18世が復位します。教科書的には、次いでシャルル10世が現れて、その後に7月革命が起こり、ルイ・フィリップが王となる・・・と続いていきますが、ルイ18世が復位したとき、民約議会議員らは失脚し、市民達からも嫌悪され、迫害されていたのです。その様子が描かれます。そして、民約議員は司教に言います。
「不幸にも事業は不完全であった。私もそれは認める。われわれは事実のうちにおいて旧制を打破したが、思想のうちにおいてそれをまったく根絶することはできなかったのです。弊風を破る、それだけでは足りない、風潮を変更しなければならない。風車はもはや無くなったが、風はなお残っているのです」(P.86)
野沢尚『深紅』
野沢尚『深紅』を読みました。
野沢尚『深紅』
解説にもありますが、第一章と第二章の緊迫感が素晴らしい。
無論ラストもよい。これまたオススメ作。
天藤真『大誘拐』
天藤真『大誘拐』を読みました。
天藤真『大誘拐』
三人組が超お金持ちの老女を誘拐するお話。
テンポの良さといい、警察を煙に巻く鮮やかな手法といい、おもしろさ言うこと無し。超オススメ。
東野圭吾『仮面山荘殺人事件』
東野圭吾『仮面山荘殺人事件』を読みました。
東野圭吾『仮面山荘殺人事件』
いやー、見事見事。読むべし。
東野圭吾『むかし僕が死んだ家』
東野圭吾『むかし僕が死んだ家』を読みました。
東野圭吾『むかし僕が死んだ家』
いろいろな事象を巡って、
Aの解釈→Bの解釈→Cの解釈
と進んでいくのですが、Cの解釈を行ったときに、Aの解釈の意味合いが変わってくることがあります。そーゆーのをうまく使ったトリックが見事。