伊藤雄一郎『投資信託を買う前に』を読みました。
ちょっと古い本です(2000年出版)。前に読んだ本の読み直しです。
米国と日本の投資信託の歴史が参考になります。日本は”国策”として投資信託が導入されたのでした。投資信託について深く知りたい人にはオススメです。
今年9冊目。
チャールズ・D.エリス『敗者のゲーム』
木村剛『投資戦略の発想法』
木村剛『投資戦略の発想法』を読みました。
これまたオススメできる本です。
対象はビジネスパーソンです。これから投資を始めてみようかと考えている方にはよい本だと思います。
資産を増やすにあたり、自分の資産・負債の一覧表(バランスシート)を作り、支出を減らし仕事をしっかりやって、財産形成のベースをまずは作ろうと訴えます。当たり前といえば当たり前なのですが、”投資”というと、”じゃ、株でもやるか”になりがちです。資産形成に必要な現状把握と節約と仕事の重要性をきちんと説いているところに、この本の良さがあると思います。
あと主張のポイントは長期保有です。これは私がブログで紹介してきた他の本とも主張を同じくするところですし、信頼できるデータとともに議論されているので、納得することができました。
注意事項としては、著者は現政権で政策を立案する側にいたということです。自らも関わった金融再生プログラムに高い評価を与えていますが、不況下でそのような政策は良かったのかどうかについては議論のあるところなので、批判的に読んでおくべきでしょう。
今年7冊目。
ロバート・T.キヨサキ+シャロン・L.レクター『金持ち父さん貧乏父さん』
吉本佳生『金融広告を読め』
吉本佳生『金融広告を読め』を読みました。
昨今よく見られる金融広告を取り上げ、簡単にダマされることのないような”読み方”を解説しています。
リスクとリターンの考え方や、国債価格とクーポン金利の関係など、金融広告を読む前提となる知識についてもわかりやすく解説されています。
これまた好著なのですが、強いて難を挙げるとすると、手数料や信託報酬などのコストの面から投資信託について否定的なことでしょうか。確かにコストには注意が必要なのですが、低予算の積み立てで「ドル・コスト平均法」を活用しながら投資を行うことができるというメリット等が触れられていません。
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ま、しかしながら、よくよく考えると、投資は預貯金を基本とし、しばらく使わない一部の余裕資金を個人向け国債(変動10年)に回すというのもアリな気がします。預貯金利率と個人向け国債の変動金利でインフレにも対応できますし、本書にもあるように外貨運用は不要ですし。
経済や金融の仕組みを理解するのが難しいといった向きにはそれでいいと思います。
今年5冊目。
バートン・G.マルキール『ウォール街のランダム・ウォーカー』
バートン・G.マルキール『ウォール街のランダム・ウォーカー』を読みました。
投資についても研究が進んでいます。それらの成果を平易に書いた本。
前半の各種バブルについての記述は非常に面白いです。最近のITバブルについても載っていますが、後から振り返るとアホみたいな話です。しかし当時は”ニューエコノミー”などといってもてはやし、みんな疑いを持たなかったわけです。これがバブルの怖いところであります。
さて、本書の主張の要は、株価は予測できないので、インデックスを上回るパフォーマンスを上げることは困難です(株式売買繰り返すと手数料かさみますし)。なので、長期にわたるインデックス運用で資産を着実に増やしていきましょうということです。
#なんで株価予測が困難なのかは本書に詳しく書かれています。
株式投資に興味がある方は本書を読んで、いっかい熱狂から目を覚まして、改めて資産設計を考えていくべきだと思います。
今年4冊目。