ポール・オースター『幽霊たち』を読みました。
9年くらい前に原書を読んでいたのですが、図書館で翻訳書をふと見つけ、借りてみました。
柴田元幸さんの名訳だと思います。
見張っているのか見張られているのか、実在なのか幽霊なのか、読み進めるうちにわからなくなっていきます。そのわからなさを楽しむような小説。
今年45冊目。
※図書館で借りた本。
日常を楽しんで。他者に寛容でいて。
ポール・オースター『幽霊たち』を読みました。
9年くらい前に原書を読んでいたのですが、図書館で翻訳書をふと見つけ、借りてみました。
柴田元幸さんの名訳だと思います。
見張っているのか見張られているのか、実在なのか幽霊なのか、読み進めるうちにわからなくなっていきます。そのわからなさを楽しむような小説。
今年45冊目。
※図書館で借りた本。
西村京太郎『天使の傷痕』を読みました。
“天使”を巡って刑事と新聞記者とが争うように謎を解いていきます。
社会派ミステリーの影響を強く受けていて、最後は唸らされます。犯人が明らかになる中で、その犯人のキャラクターが変わってしまう。そこに日本の闇がありました。
今年44冊目。
※図書館で借りた本。
ジム・ロジャーズ『お金の流れで読む 日本と世界の未来 世界的投資家は予見する 』を読みました。
北朝鮮やロシアに注目するなど、なかなか独創的だと思います。
残念ながら日本には悲観的でした。
「外国人を排除し、門戸を閉じた国が衰退の一途を辿るということを、歴史は何度でも教えてくれる」(p.48)というのは、特に今の排他的な世界においては、強く意識しておくべきでしょう。
今年43冊目。
※図書館で借りた本。
西村京太郎『寝台特急(ブルートレイン)殺人事件』を読みました。
ブルートレインが舞台の殺人事件です。トラベル・ミステリーの第一作とのこと。
子供の頃ブルートレインに憧れましたねえ。結局乗れなかったんですよね。思えば乗っておくべきでした。
ミステリーはネタバレになるので中身をかけないのが残念ですが、本書も非常に面白かったです。
今年42冊目。
※図書館で借りた本。
ヤニス・バルファキス『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。』を読みました。
経済史から経済学批判まで、平易な言葉で論じます。
非常に面白かった。あっという間に読んでしまいました。すぐに再読。
経済は政治と切り離せなく、政治は民主化すべしと主張されます。
オススメ。
今年40,41冊目。
伊藤亜紗『目の見えない人は世界をどう見ているのか』を読みました。
NHKの「SWITCHインタビュー 達人達」に著者が出ていて、興味を持って手にとった次第。
目が見えないので視覚の情報量が少ない。少ないからこそ見えている世界があって、目の見えない人とのインタビューやふれあいからそうした世界を紹介していきます。
見える人と見えない人とが一緒に美術鑑賞する「ソーシャル・ビュー」は興味深い。見える人も言葉にする中で美術を捉え直すのです。一緒に美術を経験しているような感じになります。いつかやってみたいなあ。
今年39冊目。
※図書館で借りた本。
西村京太郎『夜間飛行殺人事件』を読みました。
十津川警部40歳のときの事件。小説で中年中年言われるのですが、いまや40歳は中年でもないような・・・というか、40歳って私より年下かー、と思いつつ読み始めました。
北海道が舞台の一部であり、かつて旅行したエリアが出てくるので、具体的なイメージ持ちつつ読み進めました。最後の方はまさかの展開。当時の社会情勢、国際情勢を背景にしており、読んでいる人の無関心を突きます。
今年38冊目。
※図書館で借りた本。
Laura Vanderkam “What the Most Successful People Do Before Breakfast: A Short Guide to Making Over Your Mornings–and Life”を読みました。
私は朝型なので、そうだそうだーと賛成しながら読んでいったのですが、朝の習慣を変える5つのステップを読んで、うーん、まだまだだなあと気づきがあった次第。私の場合は単に早く起きて、色々とやるべきことをやるだけっちゃーだけなんですよね。本を読んだりとか。しかし、この本によると「完璧な朝を思い描く」「設備についてじっくり考える」のが重要なステップとされていました。うーん、自分が求める完璧な朝はこういうものだ、とか考えたことは無かったし、そのためにどのような設備が必要なのかをじっくりと考えて用意するようなこともしたことがありませんでした。
朝早く起きるのはいいとして、本当に何をするべきなのか、そのために何の設備が必要となるのか、を考えるきっかけになりました。お安い本だったし、正直気楽に読んでしまっていたのですが、最後に学びがありました。
今年36冊目。
Greta Thunberg “No One Is Too Small to Make a Difference”を読みました。
演説集。環境問題に対する曖昧さを許さないグレタさんの姿勢が各演説に明らかです。
それにしても、環境問題に関する意識は確かに低い、低すぎる(すいません、私自身にとってもそうでした)。危機的状況が叫ばれているのに、周りで騒いでいる人は見かけない気がします。ちゃんと彼女の言葉を聞き、行動に移したいと思います。
あと、心に残ったのは、自身のアスペルガー症候群を”gift”と捉えている点。アスペルガーのおかげで自分自身の力で組織を立ち上げることもできたとしています。白黒で問題をシャープに捉え、訴えることができているのも、そうしたgiftのおかげなのかもしれません。病を病として捉えず、giftとして捉えて前に進む姿勢に、心打たれるものがありました。
彼女のメッセージをちゃんと受け止められない大人はダメでしょうね。
“I hope my microphone was on. I hope you could all hear me.”(P.68)
今年35冊目。
「天気の子」を観ました。
一回目を観たときは、前作と比べてそこまで劇的ではなかったので、いまいちな感じはしました。二回目を観たところ、これはなかなかにいいのではないかと思いました。
我々は犠牲を強いています。
経済の面でも、未来の人たちに対して。借金しまくっていますからねえ。
それに、自然環境に関しても、未来をさておいて、いまいまの経済を優先させていると思います。
未来の誰かに苦しみを押し付けている我々を問いただします。
最後の方の「取り返しがつかなくなる」の下りは興味深い。いまいまの我々に取り返しがつかなくてもいいのです。それよか、さきざきの我々にとって、取り返しがつかなくなる選択肢を取るべきではないのです。
また、誰かを犠牲にするくらいなら、「天気なんて狂ったままでいいんだ」。
最後の「僕たちは、きっと大丈夫だ」は、子供の覚悟として言わせるのではなく、大人が子供に自然に言わせるべきセリフだと思います。
みせかけの“平和”でいいのか、問いただしてくるアニメだと思いました。