岡本裕一朗『フランス現代思想史 – 構造主義からデリダ以後へ 』

岡本裕一朗『フランス現代思想史 – 構造主義からデリダ以後へ 』を読みました。
 

 
各思想家の解説は極めてわかりやすいです。デリダ以後はあまり論じられていなくて、その点が残念でした。
フランスの思想界において、ソルジェニーツィンの収容所群島のインパクトが大きかったんですね。収容所群島は読まなければならないと思いつつも未だに読めていない本。読まなくては。
 
今年80冊目。
※図書館で借りた本。

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市川のSunlit閉店に寄せて

市川のSunlitという、フランス料理のお店が閉店となりました。
本日が通常営業の最終日でした。
 
もともとは店長が一人で営む喫茶店でした。
開店したとき、おしゃれなお店ができたなあと思って通り過ぎていたのですが、当時は前職でとあるプロジェクトにアサインされており、土日も仕事づくめでして、行くことができませんでした。
 
そのプロジェクトが一段落した頃に、緊張しながら初めて訪れたのでした。料理が美味しく、落ち着けるお店でした。
ランチはチキンのプレートが定番で、何よりも、たまに出されるポトフがめちゃくちゃ美味しかったのです。グリーンカレーとかも良かったんですが、あのポトフの優しい味わいは忘れることができません。
お気に入りのお店になりまして、ほぼ毎週通い詰めることになります。仕事の忙しさに追われる中で、週末のお店でのひとときは、私を支えてくれました。
 
途中からお店は装いを変えて、オーガニックワインとフランス料理のお店になりました。フランス料理のシェフもいらっしゃいました。
このシェフの作る田舎料理的なフランス料理がまた美味しいこと美味しいこと。これぞ、という料理はありません。すべてが美味しかったのです。色々な料理のバリエーションを楽しむことができました。
 
夜に行くことはできなかったのですが、毎週末のランチを楽しみました。私の食生活上の健康さはこのお店で保たれていたといってもいいでしょう。店舗の老朽化とともに閉店というのが非常に残念であります。
 
本日が通常営業最終日。
 
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美味しかったにゃー。
 
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なにせ5年くらい通いましたからね。
年明けからどうすればいいのかわかりません・・・。
 
店長とシェフのお二人には、心の底からありがとうを伝えたいです。
またどこかで。

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島本理生『リトル・バイ・リトル』

島本理生『リトル・バイ・リトル』を読みました。
 

 
出会いと別れ。主人公がけっこう微妙に距離を取って家族や周りの人々と接しているようでいて、出会いと別れを経験して、少しずつ距離を縮めていきながら、成長していく感じ。
島本理生の他の小説も読んでみよう。
 
今年78冊目。
※図書館で借りた本。

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小島寛之『使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理』

小島寛之『使える!経済学の考え方―みんなをより幸せにするための論理』を読みました。
 

 
公平や自由、平等といったキーワードごとに理論が取り上げられて解説されていきます。
それだけで非常に面白いのですが、特に目を引いたのがロールズのところ。
著者含めたグループが数学的な公理化を行う取り組みをしているのです。数学・経済学からもアプローチあるんですね。知らなかったな。
 
今年77冊目。

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馬渕浩二『貧困の倫理学』

馬渕浩二『貧困の倫理学』を読みました。
 

 
貧困に対する援助を倫理的に肯定する論者の論を取り上げて、批判面も含めて解説する本です。
ヌスバウムは全く知りませんでしたので、ケイパビリティアプローチの解説含め、非常に勉強になりました。
これをテキストに、とことん議論するのも面白いと思います。
オススメです。
 
今年76冊目。

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佐藤泰志『移動動物園』『大きなハードルと小さなハードル』『きみの鳥はうたえる』

佐藤泰志『移動動物園』『大きなハードルと小さなハードル』『きみの鳥はうたえる』を読みました。
3冊まとめてエントリしてしまいます。
 

 

 

 
函館に行って文学館で佐藤泰志と出会ってからというもの、彼の小説にはぐいぐいと惹き込まれまして、これで出版されているものはすべて読破となります。
何にここまで惹かれたのか。うまく説明できませんが、経済的にも生活が厳しい中で、労働し、人々と交わり合い、生きていく。その姿がアクチュアルに描かれているのが魅力的なんだと思います。自分の拠り所になる小説だという感じがします。
 
今年は映画「オーバー・フェンス」も公開されました。オダギリジョーと蒼井優の演技に引き込まれました。非常によかった。Blurayを買うしか無いな。
 
今年73,74,75冊目。

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スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー『ヤバい経済学』

スティーヴン・D・レヴィット/スティーヴン・J・ダブナー『ヤバい経済学』を読みました。
 

 
非常に面白い本です。
「答えはデータの中にある」という点から色々の事象を読み解いていきます。犯罪率の低下と中絶の関係は、とあるオンライン英会話の教材にも使われていました。また、「インセンティブ」を理解する重要性も学んだところ。インセンティブは何なのかを意識して人の行動とかを見ていくといいかもしれません。
 
今年72冊目。

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中尾隆一郎『リクルート流仕事ができる人の原理原則』

中尾隆一郎『リクルート流仕事ができる人の原理原則』を読みました。
 
(Amazonリンクが壊れている・・・)
 
お世話になった/なっている方の本だからよく言うというわけではないのですが、
著者のノウハウが詰まっている名著だと思います。
「体力・健康の維持」は基本として、「人の発言・行動には理由がある」というのを意識しています。
 
今年71冊目。

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