我孫子武丸『殺戮にいたる病』

我孫子武丸『殺戮にいたる病』を読みました。
 
殺戮にいたる病
 
ヤラレタ。
完璧にしてやられました。
 
★★★以下、ちょっとネタばれ★★★
 
途中で、ゴミ箱にビニール袋が捨てられている記述があります。確か2箇所。
その2箇所で、ゴミ箱の位置が違うのです。
作者の間違いかなあと思って、深く考えなかったんですが、それは作者からのヒントにほかならなかったわけです。
惜しかったなー。
ミステリーで単純な間違いがあるわけがありません。それは巧妙に仕組まれたトリックなのです。
 
やられた。深い反省。

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島尾敏雄『死の棘』

島尾敏雄『死の棘』を読みました。
 
死の棘35刷改版
 
まったくもってついて行けませんでした。
山本健吉さんの解説が付いているのですが、これまたまったくもって意味不明。「「永遠に女性的なるもの」の本態」(P.514)って、なんですかそれは。
 
これまでのところ、今年読んだ本の中で下から二番目の本に決定。
一番は別の本。今度酷評します。

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ヴォルテール『カンディード』

ヴォルテール『カンディード』を読みました。
 
カンディード
 
短編集です。
表題になっている「カンディード」では”最善説”(人が死のうがなんだろうがすべては最善な状態にあるんだとする考え方)が批判的に取り上げられます。
論文ではなく、物語なので、ヴォルテールが当時のどのような考え方にどのように意見しているのかがわかりにくいのですが、訳者植田祐次さんの脚注が充実しているので助かります。

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岡嶋二人『99%の誘拐』

岡嶋二人『99%の誘拐』を読みました。
 
99%の誘拐
 
新千歳空港で購入し、飛行機待ち時間+帰宅までの時間で読み終えました。
傑作傑作。
 
ただ、どうしても時代の制約は免れません。コンピュータを使った犯罪なのですが、描写が古く感じますね。パソコン通信の話が出てきます。私はかつてパソコン通信を少しだけやったことがあるので”シスオペ”と書いてあるとピンと来ますが、最近の若者はどうなんでしょうね。
かつて萩尾望都の漫画で、人間がすべて”パンチカード”で管理されている未来の話があったことを思い出します。”パンチカード”はさすがに私も見たことはありません。

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