シモーヌ・ド・ボーヴォワール『離れがたき二人』

シモーヌ・ド・ボーヴォワール『離れがたき二人』を読みました。

生前未発表で最近刊行された小説です。

時代の抑圧、そして唐突に来る終焉。

訳者あとがきにもありますが、今から見ると変な道徳規範です。女性は男性との外出が厳しく規制されている中で、猛スピードの車の運転は問題にはなりません。
でもそれは当時動かしがたい規範だったはず。でも後から見るとへんてこりん。そういうのが規範であって、今の我々も後から見るとへんてこりんな規範の中にいて、見えていないのかもしれません。そしてその現代の規範の中に苦しんでいる人の姿も見えていないのかもしれません。

というようなことを考えさせられる一遍で、おすすめです。

今年44冊目。
※図書館で借りた本。

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