開高健『ずばり東京』

開高健『ずばり東京』を読みました。
 

 
東京オリンピック前後の東京のルポルタージュです。
無茶苦茶に面白いです。
泉麻人が解説の最後に書いている通りで、過去は美化されがちなんですが、美化されていない、東京のその頃が生臭く伝わってきます。「銀座の裏方さん」というタイトルで当時の銀座の裏方仕事に携わる人々にインタビューしていますが、こういうのは本当に貴重なのではないでしょうか。
 
おすすめ。
 
今年5冊目。
※図書館で借りた本。

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青木省三『ぼくらの中の発達障害』

青木省三『ぼくらの中の発達障害』を読みました。
 

 
発達障害傾向の方との接し方を考える際に参考になりました。
具体的に、具体的に・・・。
 
定型発達と発達障害は、連続したものでありつつ、異質なものでもある。
この考えのもと、両者に対してのメッセージが込められています。
 
オススメ。
 
今年20冊目。
※図書館で借りた本。

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宮本節子『ソーシャルワーカーという仕事』

宮本節子『ソーシャルワーカーという仕事』を読みました。
 

 
ソーシャルワーカーの仕事が事例とともに説明されます。
最近の事例のみならず、かなり昔の事例まであるのが特徴でしょうか。
 
今年18冊目。
※図書館で借りた本。

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飯島裕子+ビッグイシュー基金『ルポ 若者ホームレス』

飯島裕子+ビッグイシュー基金『ルポ 若者ホームレス』を読みました。
 

 
石田衣良のIWGPシリーズを読んで、ビッグイシューを路上販売員の方から買うようになって、改めて若者ホームレスについてのルポルタージュを読んだ次第。
複合的な要因でホームレスになり、そこから抜け出せない若者たちの姿が見えてきます。
最後の方に出てくるホームレスから脱出しようとした方の事例は、自立が一筋縄ではいかないことを教えてくれます。
 
自立のために”リセットできない大切なもの”をいかに積み重ねていけるかは一つの大きなポイントで、私も何かしらしたいなあと考えています。近々のところでは、ビッグイシューを買い続けることと、地域のホームレス支援活動への協力(会員になる)を始めています。
 
今年17冊目。
※図書館で借りた本。

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マーティン・ハーウィット『拒絶された原爆展―歴史のなかの「エノラ・ゲイ」』

 マーティン・ハーウィット『拒絶された原爆展―歴史のなかの「エノラ・ゲイ」』を読みました。
 
 
 
 中止となった「最終幕」展(原爆展)の経緯を、当時のスミソニアン博物館館長が記録した大著です。
 中止に追い込んでいった空軍協会らが主張する中で出てくるのは「誇り」という言葉です。彼らは、「誇り」を損なうような展示は認められないとします。
 
 私は「誇り」というのが正直よくわからない。「誇り」って何なのでしょうか?
 「誇り」のせいで、今の時点から過去を振り返ることすら、拒絶されてしまったように見えました。本書のあちこちで指摘されているように(例えばp.125-6)、原爆投下については当時も議論がありました。いま批判的に振り返ることは、決して現在から過去を一方的に断罪しているわけではありません。しかし、過去はそもそも現在から振り返られることでこそ存在するものです。過去は現在から再審されてこそ、次代につなげていくことができるもののはずです。仮に、戦争終結を早めるために原爆を投下したのだとしても、原爆投下前に宣言することで、日本に敗北を認めさせるべきだったとかの、ヨリ被害の少ない他の選択肢もあったはずで、そういうのを批判的に振り返って、見つけ出さないと次につながらないと思うのです。過去を生きた人は、現在から批判されることを許容するような、開かれた姿勢こそ求められるのではないでしょうか。
 
 それにしても、歴史認識というものの難しさ、微妙さに改めて気付かされます。
 日本人を救ったというような「正しい戦争」観、真珠湾の攻撃を受けたという「被害」観は認識できても、原爆で多数の人を殺し、未だに苦しめ続けているというような「加害」観は認識するのが困難であるようです。これは米国に限った話ではなく日本もそうでしょう。議論、言論や博物館展示では伝わらないし、共有できないのであれば、アート(音楽、絵画、インスタレーション等)で訴えかけるしかないのかもしれません。
 
 私は次のようなインスタレーションを考えます。
 真ん中に原爆のキノコ雲がもくもくとあって、その上の空をエノラ・ゲイが飛んでいる。旋回して基地に帰るところ。キノコ雲の下の地面では原爆の被害に苦しむ人がいる。他の地面では日本軍による侵略が描かれている。それらの展示物は、透明なプラスチックの壁で丸く囲まれ、壁には日本語や英語、中国語や朝鮮語、ロシア語、色々な言語によって、それぞれの「正しい戦争」観と「被害」観が書かれている・・・。
 ・・・うーん、ダメかな。
 
 あと、スミソニアンは全体的な展示を目指していました。そうではなくて、例えば原爆被害に特化するとかの個別具体的な展示をすることで、観る人達の心を動かしていくしか無いのかもしれません。
 
 最後に気になったのはアカデミズム。
 本書に歴史学者は出てくるが、他の業界の学者は出てこない。特に政治学者、政治思想家たちはこの議論にどのように参加していたのでしょうか。
 
 今年1冊目。

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大石又七『ビキニ事件の真実―いのちの岐路で』

 大石又七『ビキニ事件の真実―いのちの岐路で』を読みました。
 
 
 
 NHK ETV特集「大江健三郎 大石又七 核をめぐる対話」を観て、大石又七を知り、読んだ次第であります。ビキニ事件とその後・現在を、被害者である大石又七が考察します。
 外交文書で明らかになる日本政府の姿勢は、被爆国のものとは言えないものであります。政府のみならず、市民も事件を黙殺したり、被害者への差別を行ってきました。この事実からは目を背けてはなりますまい。
 ビキニ事件を契機とし、原子力の平和利用としての原発が推進されていきました。ビキニ事件はフクシマにつながっています。
 
 オススメ。今こそ読むべし。
 
 今年54冊目。

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森達也『A3』

 森達也『A3』を読みました。
 
 
 
 オウム真理教の事件を巡る裁判がこんな形で進んでいたとは!
 麻原の精神戻るの待って裁判して、真相を明らかにするべきだったのでは、と思います。
 私はこの本を読むまで麻原の裁判の進行を知りませんでした。おそらく新聞には載っていたんでしょう。記事を読んだかもしれない。ただ、記憶には残りませんでした。自らの無関心に驚かされます。映画「A」も「A2」も見たというのに。そんな中で、子供の前でマスターベーションするような麻原を裁く裁判は進行し、死刑確定したのでした。何も解明されないままに。
 
 深い反省。ニュースや社会との関わり方を考え直そう。
 
 今年40冊目。

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荒井まり子『子ねこチビンケと地しばりの花―未決囚十一年の青春』

 荒井まり子『子ねこチビンケと地しばりの花―未決囚十一年の青春』を読みました。
 
 
 
 「精神的無形的幇助」で罪に問われた荒木まり子さんの自叙伝。
 獄中の女性差別の実態は衝撃的でした。
 
 今年12冊目。

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池上彰『そうだったのか!池上彰の学べるニュース2』

 池上彰『そうだったのか!池上彰の学べるニュース2』を読みました。
 
 
 
 に続いてオススメの本です。
 
 テレビ朝日系列毎週水曜日から同名の番組をやっています。先週から見ております。なかなか勉強になりますので、こちらもオススメです。
 
 今年111冊目。

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